掲げると同時につかんでたリゾットから離れてホルマジオのつまみをたかりにいくために席を立つペスカは一言リゾットありがとう。と残してホルマジオに飛びかかって腕を回した。 「ホルマジオーつまみー!」 「イテテテ、俺をつまむなよ。」 「つまみー!なにかないー?」 「しゃあねーなぁ。ペスカは。」 やったー!と尚もホルマジオにすりより、キャッキャ喜ぶペスカは尚もホルマジオを力強くしめる。ホルマジオもホルマジオでペスカの胸があたって嬉しそうだ。 ホルマジオが席を立てば行ってらっしゃいと手を振りペスカはまた酒を飲んだ。ふと周りを見合わせればソルベとジェラートが部屋に引きこもったみたいで、ギアッチョが酔いつぶれ、近くでプロシュートが寝ている。グダグダした回りが見える。メローネは眠らせてるし問題はない。 「おひらきかしらねー」 「ペスカ。」 「あら、なぁに?リゾット。」 とりあえず飲め。と渡された水をもらい頭を冷やす。あまり日本で味わえないガス入りの水を一気に飲んで、酔いが逃げていく気がした。 「…。」 「大事そうな顔してどうしたのよ。」 「…いや、まだ話すには早い。」 「何の話よ。」 「まだ早い。ペスカ、明日仕事だ。早く寝るといい」 リゾットの話を聞き流しながら、ペスカはあくびをこぼして、またワインを流し込む。 「俺は寝る」 「お休み、リゾット」 リゾットと入れ違いでホルマジオが帰ってきて暖かな湯気が立つつまみに手を伸ばす。うまい。と幸せを感じながらペスカの酒を飲むペースが早くなった。 「ペスカよぉ。お前能力にデメリットってねーのかよ。」 「有るわよ?スタンドを使う条件がね」 聞きたい?と首を傾げれば、酒のアテに飲みたい。と言われて、仕方ないわね。と呟いて、ペスカは能力について口を開いた。 「じゃあ聞くわ。私の能力ってなにかしら?」 「能力って。戦ったスタンド使いのスタンドを使役じゃねーのかよ。」 「半分外れ、半分当たり。」 私の能力はね。記憶。知ったものを映し出して使うみたいな?。首を傾げながらペスカが言えばホルマジオが考え込んだ。条件は簡単、スタンドの、スタンド使いの名を知り能力を知る事、知れば知るほど強くなるわよ。私は。 「能力の限度ってねーのかよ。」 「さぁね。試したことないわ。」 生死を分けるぐらいの戦いってここしばらくしてないからねー。ケラケラ笑いながら、財団にまた伺って結果を聞かなければなぁ。と頭の隅を走る。 「あんま飲み過ぎるなよー」 「ホルマジオってマンマみたいよね!リゾットがパンパになるのかしら!」 想像できないわねー!有り得ない!ケラケラ笑って、また酒を煽る。また瓶が一つ空いた。ひとしきり笑ったペスカのテンションが落ち着いて、ペスカは息を吐いた。 「ね、ホルマジオ。」 私、探し物してるの。このイタリアで…大事なモノを。見つけれるかな。曖昧に笑いながら話を続けようとするペスカを見てホルマジオも腰を据えて酒の肴がてらににくかて決めた切なさ、声が途切れた。奇妙に感じて隣を見たら、隣の女は酔いつぶれ、ソファーの肘を枕にし眠っていた。 「仕方ねーなぁ。」 やれやれと肩をくすめて、隣で眠る女を自分の膝の上に乗せて、明日頑張れよ。と呟いた。 「歓迎会だなんて、言えねーテンションになるからな。」 あぁ。昔のあれは凄かったよなー。とホルマジオは背中が震えた。彼もまた、その歓迎会を経験したクチらしかった。 前 戻 次 ×
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