4






夏祭りはひたすら明星に引きずられる形になって晩御飯を屋台飯ですまして、一週間のほどとりあえず俺は要所要所で暗躍する。主に今回は一年が主体となって振りやらを考えるように仕向けてるので、俺は監修に勤める程度。案を貰って動きやすかったらオッケーで出していくしやばそうなら改訂する。フォーメーションパフォーマンスなどを決めていくので、俺はただの書類を回すだけの上司みたいなかんじだけど、そういうことをしつつ、俺達のレッスンをこなした後にだいぶ煮詰まって決まってきた頃合いから忍と協力して千秋と連絡を取り、二人のレッスンの面倒。裏方仕事も今回である程度の蹴りをつけるか。と今回の反省点も改修しつつ試験勉強。まじ頭爆発しそう。【七夕祭】終わったらきっと休みを合言葉に必死に俺はスケジュールとタスクを回す。ついでにあんずと相談して俺の分の衣装の別デザイン。俺追加戦士だったことを忘れてた。千秋が毎回拘るのを思い出した。あっちゃー。あんずにめちゃくちゃ詫び入れながら、デザイン習性、武器変更も加えて行い俺のソロパートを変更をかけていくとあっという間に【七夕祭】当日。一年に店番を任せて俺は裏で商品の片付けやら梱包をしていると千秋と奏汰が帰ってきた。

「待たせたな!守沢千秋、華麗に復活!」
「しんかいかなたも、ついでに『ふっかつ』〜」
「『ついで』なんかじゃないぞ奏汰っ、星はどの一辺がかけても『☆』の形にはならない!」
「さいですか。散れ。」

お祭り用の荷物の運搬の最中、往来のど真ん中で抱き合うな。千秋を足蹴にして、俺は止めてた足を動かす。おらおら仕事なんだよ。仕事。お前ら二人分んも俺が余計に働いてんの。けっ、と吐き捨てれば、一之瀬先輩相変わらずッスね。と鉄虎が引いてた。大丈夫だ、俺も引いてる。ドン引き。まじないわ。俺は千秋の一週間の話を聞きながら、とりあえず作業の手を進める。

「完全復活だ、ずっと留守にしていて申し訳ない。」
「体調悪いのに出てこられる方が迷惑ですから、一之瀬先輩が」
「俺かよ。」
「でも守沢先輩は病欠だったからわかるけど、何で深海先輩まで姿が見えなかったんです?」
「ごめんなさいね、寂しかったですか?でも、ちあきが、どれだけ『だめ』っていっても『みんな』のところにいこうとするので、しかたないのでぼくが『らちかんきん』しました」

……うーん。これには俺も驚いたんだよな。とりあえず打ち合わせのために奏汰ん家行ったけどさ。あの光景はびびるよな。いや、すごかった。。何がどうって言われると、凄かった。とにかくもう凄かったよね。あれはなぁ、多くは語れないけどな。まじで。そのまま、千秋と奏汰はで遊びだすので俺は諦めて梱包に精を出す。

「俺は奏汰がちょっっと家庭の事情で揉めてると聞いてたので、心配して様子を見に行ったんだがな、そしたら取っ捕まって、今日まで閉じ込められていたんだ。」
「ええっ、だ、大丈夫だったんでござるか?」
「外には出してもらえなかったが、わりとなに不自由なく過ごしていたぞ。」

そのまま一年生たちに千秋が悪いと言われる光景を目に納めつつ、たったか作業がはかどる。マイペースで進めれるの、めっちゃうれしい〜。一箱目梱包おしまい。よし、次〜。と新しい段ボールに手をかけてると、不意に俺の名前が呼ばれた。ふと視線をあげると、どうも一通り説明したらしく、忍が申し訳なさそうにこっちを見ていた。どうやら、全部千秋がぼろっと言ったらしい。翠と鉄虎が疑うような目で俺を見てたので、作業の手を止めて思考を開く。

「奏汰の家の帰りに、忍に忍者の連絡のやりとりの方法だけ聞いて、俺が勝手に実戦してただけだからな。」

今回の【七夕祭】は一年がメインでやってもらうつもりで考えてたし、今回は俺も千秋を頼ってたことに気がついた、だから、今回俺はお前らの手を借りないようにしてた。最低限『流星隊』としてなるように持っていくのが、今回の俺の練習だった。ってわけ。忍と鉄虎と翠だけに課題を押し付けてねえよ。俺も俺で宿題にしてたの。すまんね。
ちゃんと納得が行くように説明すると、翠がちょっと拗ねていた。

「ともあれ、俺が復調してから有に教えてもらいながら二人で自主練をしていたし、問題なく【七夕祭】の本番はこなせるぞ。」
「こなせるように、毎日通わしていただきました。想定フォーメーションでやってるからほぼほぼぶっつけ本番に近いけど、千秋と奏汰なら大丈夫っしょ。」
「油断大敵だぞ!有、怪人はいつ何時やってくるか「来ねえよ。本番までおとなしくしていろ。元病人。」」

梱包したばかりの段ボールに千秋を座らせて、俺は三つ目の段ボールに取りかかる。鉄虎たちも頑張ってくれてたし、俺も気合いいれて残りの段ボールを片付けようかねぇ。と新しい段ボールに手をかけていると、奏汰が俺の隣に立った。長い影が俺の手元を隠した。どうした?と問い合わせると、奏汰は笑ったまま俺の頭を撫で付けた。

「いいこですね。なり。」
「いいこじゃねえよ。」

ほんとに良い子だったら、逃げずに戦ってるっての。と呆れていると奏汰がクスクス笑ってた。奏汰の細くて長い指が俺の髪の毛をすいていく。本人が楽しそうなので、俺はそのまま梱包を続けていると、あとでリハーサルをするぞ。その前に一度打ち合わせを行うぞ。と千秋が声をかけるので、店番どーすんの?。一旦絞める?俺見といた方がいい?と問いかける。

「毎回恒例の様に有が残るのもなぁ」
「別にいいよ。慣れっこ。行ってこい。あとで誰か代われそうなの見つけたら、追い付くからさ。」
「そうか……」
「追加戦士って、そういうもんでしょうに。」
「なりもいっしょにいきますよ。」
「いやいや、店番は居るでしょうに」

にこにこ。と笑っているままなので、日とを捕まえてこい。ということだと判断して、いつもの賑やかさを背中に浴びながら俺はさっさと人を捕まえに行くのでした。やっぱりうちは、『守沢千秋』という点に向かって全員動いているよな。なんてちょっと心地いいというかなんというか。日常だな、って改めて思いつつ、生徒会の奴を探す。





[*前] | Back | [次#]




×