気になるあの子(沖新)


※沖→新



そういえば、あの子のことが気になり出したのはいつだっただろうか。
確か、真選組の屯所で幽霊騒ぎがあった時だったと思う。
あの時、土方さんと万事屋の旦那の後ろに見えた蚊の天人から俺とチャイナとあの子の三人で逃げこんだ建物で、チャイナと揉めていたらあの子が急に「テメェらも謝れコノヤロー!!」とか言って俺とチャイナの頭を掴んで地面に打ち付けた。ツッコミ以外で普段おとなしいあの子がいきなりそんな事をするとは思ってもいなかったので、あの子にされるがまま頭を地面に打ち付けられて気絶した俺は、泣く子も黙る真選組の一番隊隊長の俺を気絶させるとは大した奴だと思った。俺があの子が気になるようになったのはそれからだっだ。

「やぁ、新八くん。」
「あっ、沖田さん。こんにちは。」
気になり出してからというもの街で新八くんを見つけると声を掛けるようになった。俺と新八くんは接点が少ないので、声を掛けたくなってしまうのは仕方がない。
「隊服着てるって事はお仕事中ですか?」
そう、例えそれが仕事中であってもだ。
「一応、市中見廻り中でしてねェ。でもまぁ、ちょっとくらいサボったって大丈夫でさァ。そうそう、事件なんておきやせんし。」
「真面目に仕事して下さい。」
「俺は仕事なんかより、新八くんとの時間の方が大切なんでさァ。」
只でさえ接点が少ないのだから、俺は新八くんとの時間の方が大切だ。それが仕事中であっても。
「真面目な顔してアンタ何言ってんですか。」
「俺は真面目に言ってるんでさァ。」
「なんでですか?」
「歳が近い知り合いが新八くんしかいないもんでねェ。俺だってたまには若い人と話したいんでさァ。これでもまだ一応ティーンなんですぜ。」
「なるほど。」
「だから、これからもたまに話し相手になってくれると嬉しいんですけどねェ。」
「まぁ、僕で良ければいいですよ。」
本心とは少し違うが、新八くんに話しかけてもいいちゃんとした口実がようやく出来た。これで、知り合いから友達くらいには進展した筈だ。そして、友達から親友に進展して、告白はそれからだ。
「嬉しいですねェ。」
「そう言って貰えると僕も嬉しいです。でも、お仕事はちゃんとしないと駄目ですよ?」
「はいはい、わかってまさァ。新八くんにそう言われちゃあ、ちゃんとしねぇといけねぇや。」
「頑張って下さいね。」
「ま、程々に頑張りやす。」
新八くんとの関係が一歩前進したのが嬉しくて上機嫌になった俺は新八くんと別れ屯所に戻ると、土方の野郎から気味悪がられるのだった。



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沖田くんが新八くんを気になり出した話。
沖田くんと新八くんの数少ない接点を思い返していたら、ここが沖田くんが新八くんを意識し出した最初なんじゃないかなぁって。
沖新まじ可愛い。

(2012.05.24)

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