七夕の次の日は?(沖新/沖誕SS)


※沖田くんお誕生日おめでとう駄文。
沖田→新八
新八くん目線です。



7月8日、七夕の次の日にその人は僕の前に現れた。
銀さんはパチンコ、神楽ちゃんは定春と遊びに出かけて、万事屋には僕ひとり。僕はいつものように家事をこなしして、洗濯物を畳んでいる時だった。

“ピンポーン”

呼び鈴が鳴り、僕は玄関へと向かい扉を開ける。
「はーい。どちら様ですかー?」
「やぁ、新八くん。」
扉を開けるとそこには真選組の沖田さんがいた。
「あっ、沖田さん、こんにちはー。近藤さんなら今日は来てませんよ?」
「いや、今日は近藤さんを探して来たんじゃないんでさァ。」
「そうなんですか?じゃあ、万事屋に依頼ですか?」
「いや、そうでもなくて、今日は新八くんに用があって来たんでさァ。」
「へ?僕にですか?」
「そ、新八くんに。」
「?。じゃまぁ、玄関じゃなんだし、とうぞ上がって下さい。」
「お邪魔しやす。」
僕に用事ってなんだろう?最近は買い物帰りとかに偶然会って話す機会は増えたけど、僕と沖田さんにはあまり接点がないので、全く検討がつかなかった。

「僕に用ってなんですか?」
「新八くんは今日は何の日か知ってるかィ?」
沖田さんにお茶を出しながら聞くと、沖田さんは質問に質問で返してきた。前から思ってたけど、沖田さんって何を考えてるのか本当にわからない。
「今日ですか?何でまた急に。そうですね、今日は…七夕の次の日だから…うーん。…すいません、わかりません。」
「はぁ…、新八くんは駄目だねェ。その眼鏡は何のために掛けてんだよ。」
「いや、視力が悪いだけだから。眼鏡関係ないから。」
「今日はですねェ、俺の誕生日なんでさァ。」
「へ?そうなんですか?それはおめでとうございます。」
へぇ、沖田さんって今日が誕生日なんだ。でも、それって僕に用事と何の関係があるんだろう?
「ありがとうございやす。それでですね、誕生日と言えばプレゼントじゃないですかィ?」
「あー、そうですね。でも、さっき初めて今日が沖田さんのお誕生日って知ったので何も用意してませんけど。」
「それは大丈夫でさァ。」
そう言って沖田さんは座っていた向かいのソファから移動して僕の横へ座り、真面目な顔で続けた。しかも何故か、僕の手を握って。大丈夫って何、どういうこと!?
て言うか、プレゼントたかりに来たの、この人ォォォオ!?
「俺が一番欲しいのは新八くんなんで。」
「へ?」
僕が欲しいってどういうこと?
「実はずっと前から新八くんの事が好きでしてねェ。どうせなら、自分の誕生日になんて思いやしてねェ。」
「…えっと、沖田さん?ちょっとおっしゃってる事がよくわからないんですけど、それは本気で言ってるんですか?僕をからかってるんですか?」
僕に用事ってこれ?これなの?僕が好きってなんで?えっとうんと、沖田さんの事だから僕をからかってるんだよね。うん、そうだよ。僕をからかってるんだよ。
「本気も本気。マジでさァ!!」
「ハァ!?この人何言ってんのォォォオ!!意味わかんないんですけどォォォオ!!」
しかし返ってきた言葉は冗談やからかいではなくマジだと言う僕の期待を裏切る答えで。
「まぁまぁ、落ち着けよ。ぱっつぁん。」
「落ち着けるかァァァア!!だって僕、男ですよ?しかも、ツッコミしか取り柄のない地味な眼鏡ですよ?他にいい女性も男性もいるでしょうに。」
「仕方ねぇだろィ。偶々、好きになっちまったのがアンタだったんでィ。」
「だから、その偶々がわかんねぇんだよ!」
わからないわからない…!なんで僕!?取り乱す僕に沖田さんは本当に今までに見たことがないくらい真剣な眼差しで僕を見て言う。
「誰よりも優しくて、温かくて、笑顔が綺麗で可愛くて、そんな太陽のような新八くんにいつの間にか惹かれていったんでさァ。だから、大好きな新八くんに少しでも会えるように大江戸ストア周辺を巡回させて貰ったり、近藤さんの回収も積極的に行かせて貰ったり、結構アプローチしてたつもりなんですがねェ。」
「そ、そうだったんですか!?」
最近よく会って話す機会が増えたなぁって思ってたけど、そういうことだったのかァァァァア!!
「買い物帰りの新八くんの荷物持って送ってあげたりなんて優しいことは、新八くんにしかしないんですぜィ?」
「そんな…、ドSの沖田さんが僕に優しくしてくれるのは近藤さんが勝手に作った局中法度があるからだと思ってました…。」
あのドSの沖田さんがやたら優しいから、何か裏があるんじゃないか、恐いなと思ったりしたけど、こんな局中法度があるって知ってからはそれがあるからだってそう思うようになってたんだけど、まさか…そんな…それは僕のことが好きだったからだなんて!
「あぁ、そういえば、そんなのがありやしたねェ。でも、そんなのは関係ないでさァ。俺が優しくするのは新八くんだけなんでねィ。えっと、これで本当に俺が新八くんが好きだってわかって貰えやした?」
「はい…。」
本当に信じられないけど、沖田さんの気持ちはよくわかった。本当に信じられないけど。
「新八くんは俺のこと嫌いですかィ?」
「…き、嫌いじゃないです。」
「じゃあ、好き?」
「…………どちらかと言われたら…その…好き…です…。」
ちょっ、そんな聞き方されたら、好きだって答えるしかないじゃないか!沖田さんったら狡い!
「ほんとかィ?」
「…はい。でも、まだ沖田さんと同じ好きかどうかはわかりませんけど。」
「そうかィ。じゃあ、同じ好きになって貰えるように、押して押して押しまくってやるぜィ。そうだねェ…、来月の新八くんの誕生日までには同じ好きにしてやりまさァ。」
「そっ、そんな!って沖田さん、僕の誕生日ご存知なんですね。」
「当たり前でさァ。好きな子の誕生日くらい知ってやす。」
「流石ですね。」
僕がそう言うと沖田さんは笑った。そんな綺麗な顔で笑ったら、ドキドキしちゃうじゃないか!
「じゃあ、今日はコレで失礼しやす。明日もまた来やすんで、覚悟しといて下せェ。」
「えっ、あっ、はい。」
「じゃあな、新八くん。」
沖田さんはまた綺麗な笑みを浮かべて帰って行った。
「行っちゃった…。」
どうしよう!どうしよう!沖田さんが僕のこと好きって!!明日も来るって!!こんなこと言われたら沖田さんのこと意識しちゃって、沖田さんのことちゃんと見れないよ!
「明日からほんとにどうしよう…。」
僕はその後、沖田さんのことばかり考えてしまって、家事に集中出来ず銀さん達にかなり迷惑をかけてしまった。


つづきます。

☆.。:*・★゜☆.。:*・★゜

はい!!なんとか沖田くんのお誕生日に間に合いました。
もう言い訳とかたくさんありすぎて書ききれません。本当にすいませんでしたァァァァア!!
とりあえず、新八くんのお誕生日に続きます。期待せずに待って下さると嬉しいです。

(2012.07.08)

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