最近風紀の仕事が忙しいらしく、悠と一緒にいる時間が極端に減った。
今まで無かったほどの時間の少なさに、うちは首を傾げる。
何かあっただろうか?と考えてみるものの答えが出ることもなく深く溜め息を付いた。
何かにつっかかったような感覚すら感じてしまう時間の少なさ。
どこか落ち着きのない胸騒ぎが、とんでもないことを隠していそうで怖くなる。
こんなに悩んだのは久しぶりだとも思う。
元の世界に帰れないことも悩みだが、それよりも何か心につっかかる違和感に胸騒ぎを覚えていた。
「…って、そろそろ行かなきゃ」
朝食である味噌汁を一気に飲み干し、慌てて洗面所で身だしなみを整える。
鞄を片手に家に鍵を掛けて外に出れば偶然と言うべきかツナと鉢合わせた。
おはようと笑顔で言われ、おはようと挨拶を返して小走りでツナの隣に立つ。
いつもと変わらない何気ない会話。
居候の小言を呟くツナに苦笑しながらも雪詠は心の奥底で何かがつっかえるような違和感を感じていた。
 
 
胸騒ぎ
(落ち着かない)

 
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