いつの間にこんな物まで!








筧くん、水町くん、W洋たちと駅まで一緒に歩く。相変わらずまたW洋の喧嘩が始まる。




「筧先生、人気者だね」


「別にあいつ等が勝手に言うだけで俺は先生じゃねぇ」


「というか大体筧先生にさん付けさせるなんて何者だい、君は!」




えええ!!ちょっとさっき小判鮫先輩たちに全部話したんだから聞いといてよ!




「何者って…ふっつーの高2だけど、何か?」


「「……すみませんでしたー!」」




どういう意味だ!ひどくね、ひどくね?悪かったわね、こっちの高校生より若く見えて!!




「しょうがないから筧先生の弟子はあたしと言うことで許してやろう」


「なっ!」


「いくらなずな先輩だからてこれは譲れません!」


「なずなが弟子だってー」


「冗談抜きで辞めてくれ…」




しばらくW洋と筧先生争いをしていたら、下車する駅についた。




「さ、筧先生帰りましょ!」




W洋が悔しそうにしてるのを鼻で軽く笑ってみると、二人が悔しがるのが見えた。




「水町くーん、また明日ね」


「狼には気をつけろよー」


「お前、今俺見て言っただろ」




並んで家まで歩く。帰ったら驚くかな?いや、驚く顔が早く見たいあまりに迎えに行ったんだけどさ。




「ただいま」


「おかえりー」




あたしは筧くんの後ろをくっついたまま。




「いい匂いがする」


「あたしから?もうやだなー、筧くんったら」


「違げーよ。てかどこのおばさんだよ」


「まだ17ですー。シチュー作ってみたんだ。それより来て来て!」




なずなさんは俺がなずなさんにと貸した部屋の前まで来るとドアを開けた。




部屋の中は朝の殺風景な感じはどこにもなく、ベッドや机、タンスや本棚など必要な物が置かれていた。




「どう驚いた?今日美奈たちと選んで買ってきたんだー」


「それにしても、こうまでするの無理だろ!」


「家具は今日配達してもらったついでに置いてもらったし、その他はなずなちゃんにかかれば朝飯前なのさ」


「俺はなずなさんの頭の中が見てみたいよ」


「それほどでもー」


「褒めてねえから」




わかんねぇ、俺はなずなさんの性格を掴むことが出来るんだろうか?