万国びっくり博覧会ですか?








しばらくするとクローゼットが元に戻った。




恐る恐る開けて見ると、中には巨深高校の女子用制服が入っていた。




「あはは…」


「ありえねぇことばっかだな」




制服に手を伸ばせば、何かが落ちた。見間違いじゃなければ生徒手帳。




「見て見て。ちゃんとクラスまで書いてあるよ」


「もう、わけわかんねぇ」


「それあたしのセリフ。てかお腹空いたー」


「なら俺作っとくから、先風呂行ってこいよ」


「いいの?ありがと、流石に寒くてたまらなかったんだよね」




なずなさんにタオルと俺の服を貸せば風呂に行った。
その間にありあわせで適当に作る。




なずなさんが歌っているであろう鼻歌が時々聞こえる。




「お先でしたー」


「お、う……」




予想外だ。刺激強すぎだろ…。サイズが大きいためTシャツがワンピースみたいになってる。首周りも大きかったらしい。下を向けば…その……胸が見えそうだ。




赤くなってる顔を隠すため、食材とむきあう。




「やっぱり筧くんは大きいね。あたし女子なら背高い方なのに」




そういいながら冷蔵庫から飲み物をだす。手際よく料理する筧くん。うーん、あたしより上手いかも。




「ねえねえ、今日の夕飯はなに?」


「焼き魚に豆腐、味噌汁、ご飯 」




覗き込むなずなさん。近い!危ない、いろいろと俺が!!




「完璧じゃん。こりゃ、いい嫁さんになれるね」


「逆だろ、悪りぃけど出来たの運んで」


「筧先生の頼みとあらば」




痛む頭を押さえながら、ふたりで食事した。洗い物はなずなさんに頼んで風呂に入る。




「んー、疲れたぁ。今日一日いろいろあったなー」




気付いたらずぶ濡れで、それから筧くんたちと出会った。
これからのことを考えると不安だけど、大丈夫。きっとやれる。




「なずなさ、寝てるか」




風呂から上がればソファーでなずなさんが寝ていた。いろいろ会った日だったから疲れたんだろ。




抱き上げ、俺のベッドまで運ぶ。その身体は、運動してたらしく筋肉がついて締まっていた。




「おやすみ、」




こうして俺の新しい生活が始まった。