4限終了のチャイムがなり、思いっきり伸びをする。
無性にカレーパン食べたい。よし、今日のお昼はカレーパン食べよう。

目的を果たすために急いで教室を出ようとすると、扉のところで誰かとぶつかった。

「わ、ごめん大丈夫?」

目を向けると、ピンク…いや桜色の髪をした女の子が、こちらこそ…と、今にも消え入りそうな声で謝った。

誰だこのサクラ。いやサクラなんだけど…すっごい大人しい。なんだこれ怖…いや、これはこれでかわいい。

「あ、あのね!うちはくんってこのクラスであってるかな…?」

「あ…う、うん。あってるよ!」

うちはくんですって奥さん、と心の中で思わず呟いた。眺めの前髪から覗く瞳が嬉しそうに瞬く。かわいいんだから前髪上げちゃえばいいのに…

「保健委員会で、あの、う、うちはくんに用事があるんだけど、その…」

どんどん声が小さくなっていくサクラを見て、サスケって保健委員会なのか…知らなかった…似合わないな…と思った。
とりあえずサスケを呼ぼうと教室を振り返ると、口を開けて驚いているシカマルとナルトと目が合った。
隣にいるサスケは深いため息をついている。
うーん、なんか訳ありっぽいですね!


「うちはくーん。保健委員会の連絡だってー」

「わかっている。ありがとな。春野!ちょっと待ってくれ」
 
「う、うん!」

あらありがとですって奥さん、いや春野呼びも新鮮ですわよ奥さん、なんて内心呟きながら、どーいたしましてとうちはくんに返す。ニヤけない訓練なら積んできたのだ!

ナルトとシカマルに一言二言何かを告げてからこちらに歩いてくるサスケはどこか優しい目をしていて、それとは対照的に、残された二人は顔をしかめていた。


ちなみにカレーパンは売り切れてしまっていたので、メロンパンを食べた。美味しかったけど明日は絶対カレーパンを食べてやるぞ!



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