10.
チャポン…
『は〜ぁ…疲れた……』
時刻はまだ夕方4時前。
湧いて出てきたペインさんの出血大サービスにより、血まみれのアタシがまずお風呂第一号として浸かることに。
そしてこのときが唯一、暁家の住人から介入されることのない時間……
ガラッ、
泥「おいname!デイちゃんの髪の毛洗え!うん!」
……のはずが、ハァ……アタシの心の平穏は一体いずこに。
『はぁ〜…デイちゃん、お風呂の時間はまだ早いでしょ?』
泥「い〜の!オイラnameと先にお風呂入るっ!」
『まぁそれはいいとしてデイちゃん、いい加減シャンプーハットに収まりきらないその髪の毛、どうにかしてくれない?』
泥「やだ!オイラ長いのが好き!風呂上がったらちゃんと髪乾かすんだからな、うん!」
『はいはいわかりましたよ……。』
そう言って嬉しそうに椅子に座り込むデイちゃんは、足をブラブラさせて楽しそうだ。
……まぁあれだね、何だかんだ言ってもデイちゃんは可愛い。
お坊ちゃん育ちのワガママ放題が初めはうっとおしかったものの、今ではそれなりにアタシの言うことも聞いてくれる。
未だにキックは健在だが。
(それに、今こうして一緒にお風呂…なんてのも、この年頃ならではの特権だし……、)
ガラッ、
飛「お、ベチャポンテン!ついでにオレのチ○コも洗ってくれよな!」
『ってあんたは、とっくの昔に対象年齢から外れてるでしょうが!!勝手に入ってくんな!!そして言動がキモい!!』
飛「ゲハハハァ!固いこと言うなって!ちなみにオレのチ○コはもうフルボッキだぜ?」
『今すぐトイレで処理してこいっ!!てギャー無理無理無理!!見るな触るな近寄るな、あっち行け変態!!』
泥「おい飛段!オイラまだnameに洗いっこされてないんだから、お前は風呂ん中で水死プレイでもしてろ!うん!」
『なに水死プレイって!?デイちゃんどこでそんな言葉覚えたの!?』
飛「ゲハハ!デイダラちゃん何だその頭のやつ!面白そうだな、ちょっと貸せよ!」
泥「ダァ〜メェ〜!これはデイちゃんのお帽子なの、うん!飛段なんかこれでも喰らえっ!」
頭のシャンプーハットを死守するデイちゃんが、次にはヘナモンポーズによりアヒル隊長を召喚。
そしてそれを飛段さんに投げつけ……
ドカァアアアン!!
『……へ………?』
するとどうだろう、風呂場の扉が飛段さんもろとも吹っ飛んだ。
泥「うははは!芸術は爆発だ、うん!」
(無邪気に何て恐ろしいことを……。)
だがアタシは嫌がおうにも思い出した……この子のヘナモン技は爆撃である、と。
どうやらさっきのアヒル隊長も粘土でできていた模様。
飛「ぐあーデイダラちゃんがぁ!!よくもやってくれたなクソガキの分際で!!さぁ、神の裁きが下るぜ!!」
泥「はは!できるモンならやってみろ!うん!オイラが木っ端みじんにしてやる!ほら、これnameのぶんだからな!」
『やらないから!!なに雪合戦感覚で粘土渡してんのデイちゃん!!ていうかお風呂場で暴れるのはやめてよ二人とも!!』
泥「あ、ちなみにそれ落としたら爆発するからな、うん。」
『て、ええええちょっと!!これ全部!?既に両手にいっぱいなんですけど!!』
飛「ゲハハハァ!!邪神様ぁ!!オレに力を!!」
泥「喰らえデイちゃんボンバー!!」
『ぎぃやあああああ!!』
血み泥合戦、開始ドタタタタ!ガチャリ、
『ちょっと誰かあの二人をとめて……ってギャー!!!』
鼬「ただいま帰った……name、そんな格好じゃ風邪を引くぞ。」
鮫「タオル一枚でこんなところ走り回らないでください貧乳さん。あなたの貧相なカラダじゃあ、イタチさんの目の保養にだってなりゃしません。」
痛「オレには見えない何も見えない、煩悩退散煩悩退っ……!!ぐはぁ!後のことは頼ん…だ……ぞ…、」
蠍「……今日は血の湯決定だな。」
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