「あの〜…真面目に仕事しませんか。」
耐えきれず言葉を発すると、ベースの低音がやけに響いて止まった。
「俺が音楽にマジじゃねぇ時が今までにあったか?」
切れ長のオッドアイでギロリと睨まれて一瞬怯んでしまったが、このままでは作業がはかどらない。負けじと言い返すけれど、別に嫌いな訳じゃないんです。むしろ、嬉しい…けど、まずは仕事が優先!
「だって、じゃあなんでこんなに近いんですか。」
「お前、いい匂いがするんだよな…」
「ち、近いです!!」
腰に腕を回されてがっちりホールドされた上で服の匂いをクンクン嗅ぎまわる蘭丸。
両手で押し返そうとするけれど、まったく意味を果たさないようで一向に離れる気配はなかった。
「うるせぇ。お前はとっとと作曲続けろ。」
「できませんって…蘭丸先輩が脳内でウロチョロしすぎてご要望なロックな曲に全然なりません。」
「ウロチョロ…って、テメェ誰に文句つけてんだ?あ゛ぁ?!」
ヤバい口が滑った…いや、そうじゃなくて。これは本当のことで、やっぱり好きな人にこんな近くで触れられたら、作曲なんて吹っ飛んじゃうに決まってるじゃない。
「ご、ごめんなさい…だって。」
「だって…何だよ。文句の次は言い訳か?」
「違っ…」
否定しようとしたところで座っていたソファに押し倒された。ギシリと革張りの音がして、前には蘭丸先輩の綺麗な顔。
「気が変わった。」
いつもより一層低い声でニヤリと笑う先輩。
ジリジリと距離をつめて覆いかぶさってくる。力強い瞳から逃げられるわけもなく、何とか絞り出した言葉で静止を求めた。
「あ、あの…や、」
「嫌じゃねぇだろ。俺好みの最高な音楽作れるように躾けてやるよ。」
「蘭丸先輩…ダメです…」
「うるせぇよ。」
顎を掴まれたと思ったらキス…と呼べないほど噛みつく様に口内を犯される。
口角からどちらのものかわからない唾液が零れるほど、淫らな音が耳を犯していた。蘭丸の舌が歯列をなぞってゾクリとして、おかしくなりそうだ。
「っあ…ん…ひぁあ…」
乱暴に服を乱されて、下着をずらされると、プリっと形の良い乳房が揺れた。
優しい手付きではなくて、揉み潰されてしまいそうな勢いで、いつも思うけど、全部食べられてしまいそうな気がしてしまう程。
乳首を抓られたり、吸われたりしてピクピクと反応してしまう自分が恐ろしい。痛いけど、気持ちいい…そんな感覚に陥って、訳がわからなくなる。
すると急に先端をきつく吸われてピリッと痛みが走った。
「んぁあ、あ…ん…ひぁあ、痛ぁ…蘭丸センパイ…ひっ…痛い…」
いやいやと首を振ると、蘭丸と目が合った。
「んな顔で痛いなんて言われたら、もっと虐めたくなるだろ…」
そう言うと今度はスカートをたくし上げてパンツの中に手を突っ込まれた。乱暴にされた割にはすでに濡れているためか痛みはなく、グチャグチャと掻き回されて自然と腰が動く。
「ぁあ、あ…ふぁあ、それ、気持ちぃ…もっとぉ…」
「ここ、こんなに濡らして…変態だな。」
「ふぁあ、あ、あぁあ…ダメ、だめぇ…イッちゃう…」
快楽と羞恥心が織り交ざって、蘭丸の視線が痛かった。耐えきれずに顔を背けて見られないよう腕で自分の顔を塞いだ。
「隠すんじゃねぇよ。名前が感じてるヤらしい顔、もっと俺に見せろ。」
「あぁ、んぁああ…イッちゃうのぉ…あ、ああイクぅぅぅ」
腕を捕えられて、蘭丸と視線が合う。薄っすらと口角をあげて楽しそうな顔で私を蔑む。言葉でも犯されて、どんどん絶頂へ向かっていくのがわかった。
「おい名前…勝手にイって、俺の手汚して…マジで変態だな。」
「ごめ…なさぃ…」
目の前で自分の愛液で汚れた蘭丸のゴツゴツした指がテラテラと光を帯びてエロティックだ。
指をペロリと舐めるとグチュグチュと口内に指を出し入れされて少し息苦しくなった。自分の流しだした淫らな液体の味はいつ舐めても不思議な味だった。
突然腕を引っ張られ、起こされたと思ったら、すでに立ち上がってテントを張っているものを突きだされた。
「こっちも舐めろ」
「ん…ぐ…ふぅ」
先走りの滴る熱くて脈打ちながら赤黒く主張するそれは口に入れるのが精一杯だったが、蘭丸先輩に気持ちよくなってもらいたくて、私は何とか舌を動かし、吸い上げながら頭を前後に動かした。
蘭丸先輩はポケットから何を出したのだろう…
しゃぶりながら少し冷静に状況を見ると、ゴムを取り出し袋を破っていた。
起き上がっていた身体をまたソファへ突き倒されたかと思ったらすでにゴムを着け終えた蘭丸が覆いかぶさり足の間に割って入ってきた。「入れるぞ」とだけ言うと、一気に最奥を着いた。悲鳴のような声を出しながらも、その快楽に身体がゾクゾクして止まらなかった。
「きゃ…ひぁあ…ああ、あ、あ…おっきぃ…」
「気持ちぃばっかで全然躾けにならねぇな…ほら、名前…どこがいいのか言ってみろよ」
「おま○こ…いっぱい突かれて…あぁああ、気持ちぃのぉ…」
「はっ…変態…」
どれくらい繋がっているのだろうか。
狭いソファで大胆に向きを変えられて、色んな角度で犯されるから、内壁が擦れてすぐにイってしまいそうだった。
ぐるりと体を反転させて、ソファに膝立ちさせると上半身を背もたれに埋めさせた。
そして、一呼吸置くと、またガツガツと奥を突く蘭丸。
「バックが好きだよな…すげぇ締まる」
パシンとお尻に鈍い痛みが走って、後ろを振り返ると、肉棒でグチュグチュと音を立てながら片手でお尻を撫でていた。
互いの肉のぶつかる音と、私の愛液が溢れる音が耳を犯していった。
「あ、ああ、ふぁああ、あ、あ…イッちゃ…ぁあ」
「名前…俺も。」
「蘭…丸せんぱ…一緒、に…イきたい…あぁ、あん」
「くっ…おら、イくぞ…」
「ひぁあああああああっ」
息を整えて二人でソファに並んで座った。繋がった快楽と満足感もあったが、それよりもこんなところで蘭丸先輩とエッチしてしまった…という罪悪感の方が強く感じて仕方なかった。
「ロックと全然関係ないです!!」
「あー運動したら腹減ったな。」
「先輩!」
「よがってた癖にうるせぇよ」
「センパイ!!!!!」