リクエストN
そこの壁は薄いって何度言われても、それを言ってる張本人がこんなことするんだから、仕方ない。



今日は翔も那月も仕事でいない。私が仕事を終えて寮へ向かうとすでに帰宅していた藍ちゃんがパンプスを脱いでいる私の腕を引っ張った。
脱ぎっぱなしで散乱したパンプスをそのままに、藍ちゃんは寝室へ向かって私をベッドへ放り投げた。



スカートが捲り上げられ、下着をずらされると外気が少しひんやりしているのがわかる。藍ちゃんは私の口に指を突っ込むと指を唾液で汚してから乾いた陰芽に触れると、その刺激で腰がピクリと反応する。

隠れた陰芽をむき出しにすると、人差し指と中指を交互に動かす。先程まで乾いていたはずのそこは蜜壺から愛液を垂れ流し、動かされている指によって陰芽に塗りたくられてグチュグチュと淫らな音を発していく…そんな光景を腰が浮かされて所謂まんぐり返しの体勢のためか、乱れた全てを見せつけられて羞恥心が更に煽られる。



「藍…ちゃ、やだぁ…」


「…」


藍ちゃんが私のオマンコをグチャグチャにしている…それだけで私の興奮材料はそろっているのに、今日は違った。
藍ちゃんが自ら自分を求めてくるなんてほぼないに等しい…その情熱とは反対に薄いグリーンがかった瞳はとても冷たくて、いつもの藍ちゃんとは何かが違う。

手を伸ばして藍ちゃんの手を静止させようと抵抗すると藍ちゃんは無言のまま、パシッと叩かれ払い除けられた。


「あ、あぁあ…だめ、ふぁあ…も…恥ずかしい…」


「手、邪魔なんだけど。」


やっと口を開いた藍ちゃんはやっぱり冷たくて、一瞬怯んで黙り込んだ私の陰芽をまた弄りだした。このままだと、本気で隣に聞こえてしまいそうだ。確か隣の部屋は蘭丸と神宮寺、聖川君だ…
このまま好きにされてしまえば…本能に溺れてしまいそうだけれど、少しだけ残された理性が藍ちゃんへの抵抗を示した。


「やぁあ…」


両手を伸ばして弄る手をつかまえようとすると、藍ちゃんが空いている手を伸ばして両手を拘束したのだった。
むき出しにされた陰芽をつまみ上げる様に弄ると全身を突き抜けるような刺激が突き抜けた。もう、イってしまいそうだ。


「あぁん…あ、やぁぁ…」


「気持ちいいんでしょ?」


藍ちゃんがふわりと笑って優しく問いかけたけれど、両手を拘束した手は一層強く握られ骨が軋む音が聞こえてきそうだ。


「はぁ…ん…気持ち…ぃ…イく…イッちゃうううっ」


藍ちゃんは本当に私の喜ぶポイントをわかっているようだった。
指の動きを速めると、さらに粘着質な音が響いて、自ら腰を動かしていくのがわかった。
藍ちゃんの瞳が、声が、背徳の快楽が私の心に浸潤して抑えられなくなる。



「ふーん、ナマエってホント僕限定で変態なんだ。」


「ふぇ?」


藍ちゃんの言っている意味がわからずに首をかしげると呆れたようにため息をつかれてしまった。


「だって、今日あのプロデューサーと喋ってた時、上手く立ち回ってたじゃん。」


そう、今日の仕事中、スタジオで自分の作ったサウンドチェックをしていた時、その番組のプロデューサーさんに声を掛けられた。その場では音楽を褒められたので深々とお礼をしたが、スタジオを出た後もその人は追いかけてきて、私を引きとめたのだった。
綺麗なモデルや可愛いアイドルは見飽きたのだろうか、この凡人の私が珍しかったのだろうか、それとも簡単にヤれそうな女に見えたのかはわからない。
だけどマジマジと足の先から頭のてっぺんまで舐めるように見られた上、「今後の仕事も君にお願いしたいから、是非作品について話し合いたい」とニヤついた顔で語りかけられ、ホテル内のレストランへ行こうと誘われたのだった。

敏腕であろうプロデューサーに、まだまだひよっこな一作曲家がギャーギャー騒いだ所で自分に不利になることは十分理解できた。シャイニング事務所所属の建前もあり、今日はこの後の仕事が詰まっているため是非また今度ご一緒させていただきたいと丁重にお断りをし、どうにかこうにかその場から逃げたのだった。


「…い、居たなら助けてよ。藍ちゃんの薄情者っ」


「どうして僕が?もしかしたらナマエのチャンスにも繋がるかもしれないのに?」


「枕営業しろってこと?」


「そこまで馬鹿だったら僕がこんなに構う訳ないでしょ。」


藍ちゃんはメリットとデメリットを両方考えた上で口を挟まなかったのだろう事はわかっていたが、あまりにも淡々と薄情なことを言うので少し寂しくなった。



「ヤダ!藍ちゃんに無視されたら…萌えるかもしれないけど、無関心なのは嫌っ」


「気持ち悪いこと言わないでよ。…それに、僕以外で満足できる身体だとは思ってないけど?」


一瞬不埒なことを考えてしまったけれど、やはり自分の世界から藍ちゃんがいないことは考えられない。

藍ちゃんがいつもの様に言い返すとまた足をグッと広げ、蜜ツボに一気に指を挿入した。


「ひっ…あああ、や、あ…あぁん」


「3本も入っちゃったよ?僕の手、ビショビショなんだけど…」


藍ちゃんの綺麗な指が自分の愛液を纏って中で動き回っている。バラバラに指を動かされ、その圧迫感と刺激が快楽に変わっていく。
グチュグチュと粘着質な音が耳について、どんどん指だけでは足りないと言う感情が湧いてくる。


「あ、やぁん…あいちゃ…」


「なぁに?」


「も、藍ちゃんが、欲し…」


羞恥心を押し切って藍ちゃんを求めた。
藍ちゃんの口角が微かに上がったような気がしたけれど、更に私を追いつめる様な言葉を浴びせた。



「何が欲しいのかちゃんと言ってくれなきゃわからないよ。」


「藍ちゃんの…おちんちん…欲しいよぉ」


「ホント変態っ」


そう言うと熱い肉棒を指で慣らされ湿ったそこへ一気に挿入され、急な圧迫感と刺激が身体に広がった。


「ひぁああっ…あ、あぁ、おっき…」


「僕のサイズはそこまで大きくないよ。日本男性の平均より少し大きいくらいで、至って普通。ナマエが狭いんだよ。」


「あ、あぁん…ふぁあ、あ、ああ、気持ちぃ…」


何度受け入れても慣れない。どれだけ今まで藍ちゃんを求めたとしても、これだけは何とも言えない感覚にどうにかなってしまいそうだ。けれどそこに快楽があることは確か。



「ふふ…」


互いが絶頂を迎えたあと、息を整えていると、藍ちゃんが急に微笑んだのをまだ快感に浸っていた私は見逃さなかった。


「あ、藍ちゃん…が笑った!!しゃ、写メ!!!!」


投げ捨てられていた服の下にある同じく放り投げられたバックの中から携帯を出そうと身を乗り出すと、藍ちゃんに後ろ髪を掴まれてうつ伏せのままベッドにまた沈まされた。


「ちょっと!さっきからムードぶち壊し。ホント変態っ、バッカじゃないの!」


「す、すみましぇ…でもっ」


「でも、じゃないよ。ナマエ、まだまだ躾け足りないみたいだね…」




藍ちゃんの黒いオーラが背中にひしひしと感じて振り返るのにものすごく躊躇したのだった。




(シノミー達の先輩って変態だ何だかんだ言って可愛いね。変態はお墨付きかな。)
(だから変態は藍限定なんだって。普段は普通だ…8割方、な。)
(お前たち、聞き耳を立てるとは失礼ではないかっ)
(そーゆう聖川だって興味あんだろ?)
(名前ちゃんは変態さんな所が可愛いんですよー。僕も今から混ぜてもらいたいなぁ…
(((やめろ。)))


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