「いっただきまーす」
大好きなケーキ屋さんのケーキを4つも並べてキラッキラの私。
ショートケーキ、モンブラン、ガトーショコラ、チーズケーキ…どれから食べようか悩みすぎて困ります。
これが私のストレス解消法だった。
「貴女はそれでもプロですか。」
「プロの前に女子です。」
キッチンでブラックコーヒーを淹れているトキヤが私にピシャリと言い放った。
だけど、今日の私は負けない。だって、甘いものをずっとずっと我慢してきたんだから。呆れられようがどうしようが私はこれから4つ食べます。
「…はぁ」
「あーため息ついた!酷い!だってPV撮影あるから身体絞るのにかなりストイックになってたんだもん!ストレスフルだもん!無事に終わったからご褒美なんです!」
大きくため息をついて頭を抱えた恋人にストレスフルな私は思いっきり言い返したのだった。
「わかりました…ですが、」
「なっ…トキヤ!?」
「クリームがついてましたから。」
近づいてきたと思ったら目の前にトキヤの顔が近づいて、唇についていたとクリームをペロリと舐めあげたのだった。私が驚いていると何もなかったかのような涼しい顔で喋るトキヤ。
「…いや、あの…何と言うか…あ、甘いの嫌いじゃなかった…?」
一人だけで照れていると思うと恥ずかしくて、照れ隠しのようにまったくキスには触れずにしゃべりだすけれど、私の顔はきっと耳まで真っ赤だ。それを全て悟ったかのようでトキヤはクスクス笑いながら私の座るソファの横に座った。
トキヤが急に恥ずかしいことするからいけないんです!…と思いながらも言い返せば言い返すほど墓穴を掘りそうで黙り込んでいた。
「そうですね、でも今はもっと甘いものが食べたい気分です。」
「え?ちょ…何?」
今までケーキだった視界が天井に変わった。そこへトキヤが瞳にうつり、私を見下ろした処でやっと私は押し倒されたのだと理解した。
「名前のそういう所、本当に可愛いですね。」
「意味がわかりません…」
トキヤはまたもクスクスと笑いながら私を見る。そーゆう所が可愛いと言われてもどーゆう所なのか全く意味がわからずも、トキヤに微笑まれながら可愛いと言われて喜ばない女性はいないであろう。それを独占する私はとっても贅沢だと思う。
「では、わからせて差し上げますよ。」
トキヤは一言告げると、私の唇を塞いで薄く開いたそこから舌を忍ばせた。
クチュリという水音が部屋に響く。
「んん…ふ…ぁ」
「ん…」
トキヤの吐息と自分の吐息が交わって、ケーキよりも甘くてトロけそうな感覚を身体全体で感じる。
身を任せるとトキヤの手がするりとシャツの中に侵入し、下着のフロントホックを器用に外した。零れ落ちた胸をゆっくりと触りだしたトキヤ。
「ぁ…あぁ、んぁ…」
朱くなり硬度を増した乳首をトキヤの舌で転がされると、私の体は喜んで反応する。時々軽く甘噛みされては吸い上げられ、子宮がキュンと刺激に反応した。
「トキヤ…」
行為が進むにつれて快楽が押し迫る中、緊張が残る私はトキヤの名前を呼ぶと、優しく微笑むトキヤが私の心を満たした。
ショーツをおろして足を開かせる。そしてトキヤがそこに顔を埋めた。
トキヤの舌の感覚と、動きが体中に電気が走ったみたいな快感を生み出す。
「名前の蜜…とても甘くてもっと欲しくなります。」
「も…あぁ、んん…恥ずかし…」
「恥ずかしいけれど、とっても気持ち良さそうですよ。」
少し意地悪そうにトキヤが笑う。
そしてまたピチャピチャと音を立てて、陰芽を舐めては蕾から溢れた蜜を音を立てて吸い上げる。徐々に自ら腰を動かし、絶頂に導く。
「ああ、ん…あ、ああ、や、トキヤ…イッちゃうぅ…あ、ん…」
「いいですよ。」
トキヤが短く話すと、さらに舌の動きを速めていく。蕾に指を2本侵入させて中を掻き回すとさらに粘着音が増していくのがわかった。
「あ、あぁ…ん…あ、ああ…ひぁあっ、イくぅ…んぁあああ」
「可愛いですよ…名前」
絶頂に達し、荒い息を整えるように大きく呼吸をすると、トキヤが額にキスを落とす。
そして、太ももを足先からなぞり、内股をトキヤの綺麗な指が這った。ゾクリとする感覚に敏感になった体は素直に反応を示した。
「ん…ふぁ…」
トキヤに応える様に自ら手を伸ばし、トキヤのズボンに手を掛けた。
ベルトを外し、ファスナー下ろすとボクサーパンツを窮屈そうにテントを張ったものが現れた。そこを優しく触るとピクリと脈を打つように反応し、更に硬く大きくなる。
「おや、今日は積極的ですね。」
「トキヤ…早く、欲しいよぉ」
「えぇ、いいですよ。」
下着をおろし、シャツを脱ぐトキヤ。普段から鍛えているせいか、締まった身体がとても綺麗で息を呑んだ。
トキヤの反り立ったものが宛がわれ、クチュクチュと音がする。そしてゆっくりと挿入されて、その質量に内壁が押し広げられるのが伝わる。
奥まで挿入されると腰を押し当てられ最奥をぐりぐりと刺激される。
「ひぁっ…んぁ、あ、あぁん…ぁん…」
「あ…く…名前の中…とても気持ちいいですよ…」
お互いの息が乱れる。視線が合うとそれが合図かのようにキスをして、貪りあう。
徐々に腰の動きを速めて内壁を刺激されると、中でトキヤのものがまた一層大きくなるのがわかった。
「んぁあ…あ、あぁ…トキ…ヤ、ぁん、あぁ…おっき…」
「く…締めすぎ、ですよ…」
トキヤもイきそうなのか、スピードを速めて最奥を突き上げる。
朱く腫れた陰芽を指で弄られ、内壁を刺激されているせいで余計に敏感になりビクビクと身体を震わせた。
「ぁあ、イっちゃ」
「いいですよ…一緒に…」
「んぁああ…とき…ぁああ、ひぁあああ」
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「…トキヤ。どうしたの?」
事情後、ギュッと抱きついたまま、髪の毛に顔を埋めてすり寄ってきたトキヤ。
なんだか甘えられている様でキュンとするけれど、いつもと様子が違うことがとても気になった。
「何がです?」
「いつもと立場が逆な気が…」
「…私も我慢していました。身体に負担の掛からないよう名前を求めるのを自制していましたから。だから今日は久しぶりの名前補給日なんです。」
トキヤの優しさ、心遣いに愛を感じる。
私のために我慢して、私が必要だと言ってくれるトキヤが本当に愛おしい。
「トキヤ…大好き!!」
「私も、名前を愛しています。」
ケーキよりも甘い時間をずっと貴方と感じたい。