「レディが欲しいよ。」
レンはいつも優しい。
アイドルを目指していた私は早乙女学園で一際目立つ人物とド派手な校門の前で目が合った。女子に囲まれた彼はニコッと私に微笑んでそのまま学園内へ入っていってしまった。
二度目の出会いは教室…Sクラスの前で深呼吸をして一歩中へ入る。教室を見回すと校門で出会った彼がまたそこに座っていた。
いつの頃だろう。仲良くなって…私はレンの事が好きになった。
ううん…たぶん、あの時…出会った時から、一目惚れだったのかもしれない。
私の初恋は順調に芽吹いていった。
「レン…あの、私…」
「わかってるよ。最初は誰でも緊張するものさ。だけど、最初の相手が女性を大切に扱うこの俺って言うのもかなり幸せ者だと思うよ。あ、でも名前の場合は最初から最後までずっと俺だけだけどね。」
戸惑う私に、ニコッとさわやかな笑顔を送りながらジリジリと迫るレン。
そりゃ、レンは今まできっと綺麗な人や可愛い子と沢山の経験があるんでしょうけど、私はレンが初めてだから…緊張で心臓がバクバクと音が外に漏れそうだ。ただでさえそんな状態なのに、『ずっと俺だけ』だなんてそんな恥ずかしいことをサラりと言い放つレン。
「それ、プロポーズみたいだよ。」
「…っ。あはは、敵わないね。すこし緊張を解そうかと思ったけれど。でも、嘘じゃない。」
困り果てて、とりあえず突っ込んでみると、レンはハハっと笑ってとっても楽しそうだ。だけど、嘘じゃないって言って私の髪を撫でてくれるレンに愛おしさを感じた。
「…ありがとう。嬉しい。」
「好きだよ、名前」
見つめ合って、額がコツリとぶつかると目を閉じる。すると、レンの唇が私の唇に触れて、そのままレンの腕のなかにすっぽりと収まる形となった。
何度も何度もキスを続けると、薄く開いた唇の間にレンの舌が侵入される。
ヌルリとした感覚にビクッと反応すると、レンはまたクスっと笑って口角を上げた。
徐々に空気を欲して口を開くと上顎や歯列をなぞられて、また身体がピクリと反応した。
「…っ」
気を良くしたのか、レンはチュッとリップ音を響かせて唇を離したかと思ったら、「いい子だね」なんて子供扱い。
不意に顔が近づいて、またキスされる…と思ったら、レンの唇は横へそれて、そのまま首筋へ運ばれた。
ペロリと舐められるとゾクッと身体が震えて、思わず漏れそうになった声を必死で両手で押さえた。レンの舌は首筋、鎖骨と徐々に歩みをすすめ、大きな手で私の胸を揉み始める。緊張の中に混じる感覚は羞恥でしかなく、キュッと唇をかみしめた。
「名前の声、聴きたいから我慢はダメだよ…素直に俺を感じて。」
「っん…ぁ、ん」
「可愛いね…ん…」
抑えていた両手を呆気なく捕えられ、そのまま後ろのベッドへ押し倒された。
組み敷かれた私が見上げれば、レンは私を諭すように声を聴かせて欲しいと優しく話し、また顔を肩口に埋めたのだった。
「服、しわになっちゃうね…」
レンが私のブラウスのボタンに手を掛ける。そのまま慣れた手つきで服を脱がし、その間もニコッと笑いかけるレン。緊張で黙りこんでいる私だったけれど、嫌ではなくて、むしろ期待の方が大きいのかもしれない。
「…綺麗だよ、名前。」
チュッとリップ音を立ててキスしたあとに、今度は深い深いキス。慣れない私の舌を捉えてレンの舌が絡んできた。くぐもった私の声が漏れだすと、ゆっくりとレンの唇が離れた。
ペロリと私の唇を舐めて、そのまま首筋、鎖骨と舌を這わせながら胸を触り出す。
胸の頂きにたどり着いたレンの舌がそこをゆっくり舐めだした。今までにない刺激が私の体をピクりと動かした。
「や…ぁあん」
「いや?気持ちよくない?」
恥ずかしくて口には出せないけれど、首を横に振ると、レンがニコッと笑った。
そしてまた胸を揉み始めて乳首を弄る。
「あぁ…あん…」
子宮がキュンとして、濡れてきているのがわかって余計に恥ずかしい。
足をもぞもぞ動かしていると、レンは私の足を取り、足指を舐め始めた。くすぐったいような、気持ちいような変な感覚。
「レン…だめ、汚いって」
「そんなことないよ…名前のどこも愛おしいんだ。」
「…もう」
恥ずかしい…歯が浮くセリフに心臓は早いリズムを打ち続けている。
徐々に上へと進行する唇。そして内股をペロリと舐めると、グッと足を広げて割り込んだ。
「きゃ!」
ビックリして声を上げるとレンが濡れた割れ目を舐めあげた。
「ひあぁ…や、やぁ…レン。ダメ…汚いから!あぁ、ふぅ…ぁ」
「ん…汚くないさ、とっても美味しいよ。ここ、こんなにトロトロさせて、俺で感じてくれてすごく嬉しいよ。」
「あぁ…ぁ、んん…何か、変…やぁ」
レンの舌が淫芽を捉えてそこばかり舐めたり吸ったり刺激を与え続けると、自分から腰を動かしていいところへ導いていた。
「はぁ…はぁ…」
「ほら、まだこれからだよ…」
「え…?」
「ひぁ…や、指、やああ…」
初めて自分以外の誰かにイかされた感覚が体中を支配する。息を整えるように、空気を貪るように吸い込んでいると、レンの声が耳元で響いて敏感になっている身体をピクリと反応させた。
「ちゃんと慣らさないと俺のおっきいから」
「い…痛い?」
「最初は…ね。だけど、なるべく優しくするから…安心して。」
「うん…」
それからどれだけ指を入れられていたのか…徐々に、あるポイントで腰がくすぐったくなるような子宮がキュウっと刺激される場所があることに気付いた。それはレンも同じらしく、徐々にそこばかりを攻め始める。
「すごく濡れてる…俺で感じてくれて光栄だよ…」
「や、ぁ…言っちゃいやぁ…恥ずかし…ぁあっ」
「そろそろ、いいかな。」
出されたものはすでに主張し、大きくしなって反り返っている。初めて見るそれに少しグロテスクさを感じながらも、大好きなレンの一部と思うと嫌悪感はなかった。
「そんなに見られたら恥ずかしいな」
「っご、ごめん…!」
「いいよ」
慌てる私にクスクスと笑いながら身を寄せる。
熱いものが蕾に宛がわれ、擦り付けられた。
「ひっ」
思った以上に熱くて、ドクドク脈打っているそれがググッと入口に押し当てられただけでその圧迫感に恐怖が募る。
「レン…あの…」
「大丈夫だよ。ゆっくり入れるからね」
そう言って私を抱きしめると、ニッコリ優しく笑ってキスをした。
優しく諭すように何度もキスをして、徐々にレンのものが私の中へ侵入してきた。
「っあぁ…おっき…痛…」
「ごめんね…くっ…でも…全部、入ったからね。」
少し眉間にしわよ寄せるレン。レンと折角繋がったのに、レンの表情が気になってレンの頬に手を当てた。
「ごめ…レンも辛い…の?」
レンが優しく笑うと、私の手を掴んで甲にキスを落とした。
「違うよ…名前の中、すごく気持ちよくて…我慢できそうにないけど、でも大切にしたいから…」
「いいよ…レン。私、レンが好き。だから、我慢しなくていいよ。」
「っ…!」
レンが目を見開いて驚いているようだった。珍しく頬を紅く染めていたけれど、急に最奥を突かれてその表情をじっくり見ることはできなかった。
「ひぁああ…ぅああ、あ…んん…」
「名前…愛してる、だから、泣かないで」
「あ、あぁあ…レン、レン!」
痺れるような強い刺激に生理的な涙を流す私にまたキスをして、愛してると囁くレンは本当に優しい。
「っ…もう、俺も…」
「うん…あぁ、んぁ…いいよ」
「ふぁあ、あぁ、ん…ひあぁぁぁ」
「…くっ…」
二人でほぼ同時に絶頂に達し、私はそのまま意識が遠のいていた。
「ん…」
「やぁ、レディ。何か飲むかい?」
気が付くと、私はベッドに寝かされており、隣にレンが座っていた。
何事もなかったかのような振る舞いに戸惑う私に、レンが寄り添い髪を撫でた。
「ぅん…あの、私…」
「ごめんね、気を失わせるほど、レディに負担を掛けてしまって」
「違うの…その、気持ち…よかったから。」
レンの気遣いが嬉しくて、素直な気持ちを打ち明けたけれど、面と向かって言えるわけもなく、布団を被った。
「…」
「…?」
…あれ???なんの反応も返ってこない。
不思議に思ってチラッと見やるとバチッと目があって、ギュッと強く抱きしめられた。
「あーもう!本当に名前には敵わないね。」
「あの…レン???」
「愛してるってことだよ」
私の恋は順調に綺麗な花が咲きそうな、そんな予感がしたのです。