リクエストC
最近の夏は暑い。
朝でも、夜でも涼しく感じることはまれであった。

だからなのか…いや、たぶんいつもの事だけれど。

カミュさんの機嫌は最高潮に悪かった。私が暑い暑いと項垂れると「愚民はこれだから困る。しかし、この国の暑さは異常だ。フン、やはり女王の領する我が国とは比べ物にならぬふざけた国だ。」と吐き捨てていた。



最初はそんなやりとりをしていたはず…だけど、文句ばかり言う私を見ると、綺麗な瞳が私を見下ろしていた。


「この俺の前で愚民の分際の貴様がそんなに文句ばかり垂れるとは…仕置きが必要か」


腕組みをして、冷たい瞳とは反対に口角をニッと上げて何だか楽しそうにも見えた。


「何だこれは。」


「ごめ…なさい」


カミュさんの長い綺麗な指が私の下着をずらして、中を弄る。最初は驚きに身をよじって抵抗を示していたが、徐々に与えられる刺激に身体中が痺れるような、電気が流れるような感覚に陥っていった。
人差し指をクイッと曲げると、濡れそぼったそこが潤滑剤の役割をしてヌルリと割れ目へカミュの指を向かい入れていく自分に羞恥心でおかしくなってしまいそうだ。



「謝るくらいなら最初から垂らすな、この愚民めが。」


「だって…」


「ハッ何だ、口答えか?…高貴な俺の手をこんなに汚して、その様なはしたない顔を晒して…そんなにいいのか?」



グチャグチャという音と、カミュさんの言葉が甘い魔法のように私を刺激する。
羞恥心よりも快楽が勝って、自ら腰を動かしていいところにカミュさんの指が来るように刺激を求めた。



「あ…はい。気持ち、いぃ…です。ぁ…ふぅ」


「クク…」



私が素直に答えると、カミュさんは喉をならして楽しそうに笑っていた。
すると、クリトリスを弄っていた指がスルリと奥へ入っていき、ヌルリと指が侵入してきた。いいところを擦るとネチネチと粘着質な淫音が聞こえる。


「カミュ…さんが、欲しぃ…あ、あぁん…」


「辛抱が足らんな愚民。もっと俺を楽しませる余興を考えられんのか。」



「や…お願…もぉ…カミュさ…」



イキそうでイケない…むず痒いような、歯がゆいような、足りない刺激にもう我慢できなかった。羞恥心を忘れ、腕を伸ばしてカミュさんを求めていた。


「本当に卑しい女だ。」


「ごめんなさ…あぁ…ふ…あぁああカミュさん…」


また短く私を蔑むと、すでに主張して反り返っているカミュのものがギチリと音を立てて私に侵入してきた。頭のてっぺんから足の先までピリリと電流が流れるような刺激がはしった。



「クッ…キツ…お前が欲しがったのだから、しかと迎え…入れろっ」


「ごめ…ん、なさ…あぁあ、カミュさん…好き…あん」


「謝るな…俺を好きと言うならばな…」




刺激の余韻に浸ることもなく、次の刺激が私を襲う。ガツガツと最奥を突かれ、キュンと子宮が締まるのが自分でもわかった。元々大きなカミュさんのものを迎え入れろといわれても、全部入らないよ…だけどカミュさんにも気持ちよくなってもらいたい。そう思ったら、いつもの癖で謝っていた。

すると、カミュさんも動きを止めた。




「この高貴な俺が気に入ってやっているのだからな、そうそう気安く謝るな。…わかったな、名前。」



メディアでみる紳士のように私に笑ってくれるわけでもないし、今現在も上から目線でものを言うカミュさんだけど、私にとってとっても大切で愛しい言葉が詰まってる。



「はい、カミュさん…大好きです」



「調子に乗るなよ愚民!」




「すみませーん!」




やっぱり、カミュさんは最愛のナイト様。


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