他愛もない話をしていたはず。だけど、いつの間にかお互いにくっついて、手を握って、レンにもたれ掛りながらまったり…まったり…?
おかしい。
いつも早馬のごとく、しかもナチュラルに、強引にエロモード突入の癖に。
そんなことを考えていると、すっと後ろから長い腕を私の腰に回して、頬にキス。
頭を撫でられたら気持ちよくって…
…
……
………
…続きがない。
じっと見つめてみるけど、ニコッと笑っておでこにチュッとするレンだったけど、やっぱりそれ以上の行為はしてこない。
「…」
「…レディにこんなにも見つめられると、照れるものだね」
ムラムラしちゃったの、私だけなのかな…
レンの首筋に自分からキス。そのまま遠慮がちに舌を這わせてみた。
「っ…」
ぴくっと反応したレンに気をよくした私はくるりと向きを変えてレンの瞳を期待するように覗き込んだ。するとレンが私の髪を耳にかけて顔が近づいてきたから、あ、キスされる…って思って目を閉じた。
「ん…ぁ…」
気持ちよくって、続きが待ち遠しくて、少し唇を開いてレンの唇を舐めてみるとレンも舌を絡めてきた。くちゅっと唾液の混ざる音をさせて、舌の動きに応える。
「レディにしては頑張ったかな」
「…へ?」
唇が離れたと思ったら突拍子もないことを言い出すから思わず間の抜けた声をだしてしまった。
「俺のこと、欲しくなったかい?」
「…馬鹿レン」
クスクス笑いながら楽しそうなレンを見て腹が立った。しかも、これって完全に弄ばれたってやつですか。。。
「もう、変態っ」
「ごめんごめん。でも、俺もたまには求められてるって実感したかったんだよ。」
「私、自分だけレンとエッチしたいのかなって…不安になったじゃない…いつも求めてくれるのに、今日は何もしれないのかなって。」
「期待してくれてたんだ、嬉しいよ」
つないだままの手を口元へ運ぶと手の甲にキスをした。ドキッとした瞬間、ギュッと抱き寄せられてそのまま押し倒された。
「ちょっと…今折角キュンってしてたのに。」
「名前のご期待には必ず応えるのが神宮寺レンさ♪」
流石アイドル。パチリとウインクをかましたと思ったら、整った顔がニコッと微笑んだ。
「…じゃあ、いっぱいチューして。」
「仰せのままに。」
あなたに恋するほど、すべてが染まってく。
あなたの触れるところが熱をもって、心臓が高鳴るの。
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