小説 | ナノ
ステディラァヴ!
※学パロです。
今日は久々に朝から学校に行った。
いつもは昼ぐらいから来て、授業はほぼサボり。授業に出たかと思えば居眠り。
そんなことをしていて、流石に教師に呼び出されて単位がヤバいと告げられた。
今度のテストで全教科70点以上取らないと留年だと。無理だろ。
俺一人勉強したところでそんな点数取れるわけがないので、教師が俺につけた見張り兼アシストが…
「おい、ユースタス屋、ここ全問間違えてるぞ」
「…マジでか」
「マジでだ。どうやったらこんな答えになんだよ」
「るっせ!数学は苦手なんだよ!」
俺の答案を見て困ったように溜息を一つ洩らす目の前の奴。
学年トップのトラファルガー・ロー。
こいつも俺並みに有名な不良なんだが、将来は外科医になりたいらしく、頭が非常に良い。
だが、こいつもサボり魔で、授業の単位がヤバいから留年したくなけりゃ俺の勉強を見ろ、と教師に言われたらしい。
「お前の頭は壊滅的だな」
「んだと!?」
「あー怒んな、怒る暇があんなら問題解け」
「チッ…」
こいつと面と向かって話すのはこれが初めて。
何回か遠目に見たり、すれ違ったりとしかない。
俺の中でのイメージは勉強が出来て、それを鼻にかけて厭味ったらしい感じ。うん、そのまんま。
だが、意外と面倒見が良いのはイメージとは違う。俺が分からなくて「うー」とか「あー」とか唸っていると、根気強く説明してくれる。
ちらりと、トラファルガーの顔を見てみた。
持っている本に視線を落としていて、その姿が非常に絵になる。顔は良いよな、こいつ。
下を向いてる睫毛が長いとか、隈が結構酷ぇとか、唇が柔らかそうとか…って、俺は何考えてんだ。野郎に欲情するとか変態か。
俺はまた問題に視線を向けた。…全く分からん。無い頭を必死に動かすが、うん、わかんねぇ。
すると、向かいからクスクスと笑い声が聞こえた。
頭を上げると、トラファルガーがこっちを見ていた。
「…んだよ」
「いや、必死だから面白くて」
「悪かったな、馬鹿で」
「そこまで言ってないだろ」
「いや、遠まわしに言ってる」
「バレたか」
「テメッ!」
「ハハッ」
心臓がうるせぇ。こいつの笑ってる顔を見るたびに、こいつの笑い声を聞くたびに、心臓がドックンドックンと音を上げる。
待て待て、俺。男に惚れたのか?うそだろ?俺はノンケだ!
そう頭の中で葛藤してる間も、トラファルガーは笑っていた。人の気も知らないで!
「おもしろいな、おまえ」
「どこが」
「んーなんとなく」
「…ふぅーん」
「なぁ、ユースタス屋」
「んだよ」
「俺、お前のこと好きになったかも」
俺は持っているペンを落とした。え、こいつ今なんつった?
「ハハッ、びっくりだよな?俺自身もびっくりだ」
「…なんで」
「理由なんてねぇよ。ただ…気が付いたら好きになってた。そんだけだ」
「そーかよ」
俺もだ。
そう言うと、あいつは一瞬驚いて間抜けな顔をしたが、すぐに優しく嬉しそうに微笑んだ。
+++END+++
初のロキドがこんなので良いのだろうか…。
まだまだ至らない点がありますが、生ぬるい目で見てやってください…!
霧咲
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