小説 | ナノ
J'avance bien ami
「”マリブサーフ”です、どうぞ」
「わー!綺麗な色ー!ねえ店長さん、どうしてこんな色になるの?」
「こちらのカクテルはブルーキュラソーという青色のリキュールをベースにしており、このような色になるんです」
「へー!」
モップを片手にそんな客と店長のやり取りを見てた。
はーそうなのかーと客と同じく感心した。勿論心の中で。
っと、掃除しねえとお舅に睨まれる!俺はせっせとモップを動かす。
十分くらい経ち、掃除が終わった。
よし、次は厨房だな。まず掃除用具をしまうか。
そう思い事務所の扉を開くと見知らぬバンダナを着けた男がいた。
「あ、もしかして君が例の新入りー?」
「へ、あ、新入りですけど…」
誰だこの人?
「よろしくー」と間延びした声で言い、俺の手を握りぶんぶんと振る。
ここの従業員か?…あ、そういえば昨日シャチが、
「シャチから聞いてない?俺はここの従業員で皆からバンダナとかバンって呼ばれてるぜ!接客で女性担当な!よろしく!店長に一目惚れした乙男ユースタスくん!」
「ああよろし…て、な、なに!?」
「ペンさんから聞いたぜ〜?ペンさんに宣戦布告までしたって〜??」
あんのお舅飛べない鳥類〜!!!
いつか絶対仕返ししてやる…。
「いやーしかしあの親バカ同然ともいえるペンさんから店長を奪おうなんて、怖いもの知らずだねぇ〜」
「そんなに酷いんスか?」
「ありゃもう過保護とかそんなレベルじゃないよ」
大体想像してたけど、そんなにか…。
バンのその言葉を聞いて少し気持ちがゲッソリなった。
でも、それでも…
「俺、絶対諦めねぇッスから」
そう返すと、バンはきょとんとした顔でこちらを見た後、腹を抱えて笑いだした。
「いいね〜君!そうこなくちゃ!」
「は、はぁ」
「いやーまるで魔女から姫を救おうとする王子のようだったよ!」
「するとペンさんが魔女?」
「そう!お似合いじゃねー?」
ちょっと想像してみた。
………………ブフッ!!
「すっげー似合う!!」
「だっろー!?あ、敬語なしでいいからねー」
「おう!てかあの人の魔女とか…」
「絶対店長を城の中に閉じ込めて茨で囲うね!」
「邪魔な虫が付かないようにってか!」
その後、魔女ペンギンの話で盛り上がりすぎて後ろから気配を消して近付いてきた本物に気付かず、すっげー重い拳骨をされ仕事に戻らされました。byキッド&バンダナ
J'avance bien ami
(やっぱりこいつは魔女だ…!)
(無駄口叩かず働け)
+++END+++
どうも、今年初の更新ということに今さっき気が付いて驚いてます!霧咲です!
今回やっとバンダナさん出せましたよー!
バンダナさんはとあるサイト様のを見てたらもう書きたくて書きたくて…!
ようやっとだせてもう感無量っすわ…!
ここのバンさんは女の子と身内にはお気楽人間です。
そしてここのキッドくんとは気が合うお友達です。
まあ大体は恋のお悩みとか、ペンさんの愚痴とか言い合います←
お酒の名前も出せたし、次回はローさんと絡む会話を書きたいです。
では、ここまでお付き合いありがとうございました!
タイトルはフランス語で”気が合う友人”らしいですよー。翻訳サイトで適当にやったやつなんで本当かはわかりませんー。(ボソッ)
霧咲
(2012.3.26)
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