小説 | ナノ




にゃんこライフ








これはとある二匹の野良猫の日常を綴った物語。


ここはとある中心街から離れた町。
この町は野良猫が多いと有名の町。
けれど特に野良猫に対して苦情がない町。


そんな町の野良猫は地区ごとに猫の集団があるらしい。
東には頬に傷のあるスコティッシュフォールドの野良猫がまとめている集団。
南にはフワフワとした赤い毛色のメインクーンの野良猫がまとめている集団。
北には鮮やかな青い色の眼をしたアビシニアンの野良猫がまとめている集団。
ですが、集団で対立関係などはないらしく、仲良く暮らしています。


今日は、そのメインクーンとアビシニアンの野良猫の日常を語りましょう。


お天道様がちょうど空の天辺についたお昼の時間。
北の集団をまとめるアビシニアンのローはお気に入りの木の上で尻尾を揺らしながらくつろいでいた。
風はほんの少しかすめる程度で心地よい感触を与え、お日様のぽかぽかとした陽気と相乗効果で眠気がくる。
組んだ前足の上から顔をあげ、くぁ、とあくびをし、また顔をうずめる。
そして本格的に寝に入る態勢をとろうとした時、下からタン、タン、と何かが迫る音が聞こえてきました。
その音に大きくとがった耳をピクリと動かし、顔を上げ穏やかな雰囲気から一変し不機嫌な雰囲気を放つロー。
そしてローの近くで音が止まり、ローは音の正体を睨む。



「また来た」
「なんだよその嫌そうな声」



音の正体は南の集団をまとめるメインクーンのキッドだった。
キッドはローの横までゆっくり歩み寄り、座りこむ。
その様子を眺めながらローはまた顔をうずめる。



「俺が来たってのに寝る気か?」
「来いなんて俺は頼んでない」
「そらそうだ、俺が勝手に来たんだから」



そのキッドの様子にローは余計に睨みを利かせる。
キッドは笑いながらこう言った。



「俺がお前に会いたくて勝手に来たんだよ」



悪いか?とキッドは耳と尻尾を少し下げながらローに尋ねる。
そんなキッドの言葉にローはアーモンド形の大きな瞳をより一層大きくした。
ローは顔を前足で完全に隠しながら口を開く。



「…勝手にしろ」
「! おう!」



ローの言葉にキッドは嬉しそうに頷き、ローの横に寄り添った。
この時、ローの青い毛色がほんの少しだけ赤くなっていたということを、キッドは知らない。
そして二匹は仲良くお昼寝し、自分たちの仲間が起こしに来るまで寝ていたのは…また別のお話。







にゃんこライフ
(すぴー…き、っど)
(むにゃ…ろ、ぉ…)



+++END+++



若干遅れてにゃんにゃんにゃんの日のキドロ小説でした!
いやーにゃんこ良いですよねぇ!
私は専ら犬派ですけど←
このお話で二人は完璧な猫なので「腕」と表記するところを「前足」と表記させてもらいました。
まどろっこしいですよね…。

で、猫の種類なんですが…私猫を飼ったことがないのと、猫の種類に関してあまり詳しくないのでよくペットショップで見る猫ちゃんたちの種類に振り分けさせてもらいました!
でも絶対キッドはメインクーンだと思います!あの風格はキッドとしか言いようがない!←
あとアビシニアンのあの黒で縁取られた目とかまんまローさんだろ!と思いアビシニアンで←
ルフィは可愛さ重視でスコティッシュ←
て、後書きが思いのほか長くなってしまった!!
動物のことになると語りだすと止まらない…。
いつか犬パロとかもやりたいです。犬LOVE!!←

ではここまで読んで頂き誠に有難うございました!



霧咲
(2011.2.24)

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