Under Darker
用語集
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※読み、カナ(英)名ソート順 三章第二十話現在
じゃんぷ
あ か さ た な
は ま
や ら わ
阿苑家(あぞのけ)
京都に古くから住んでいる名家中の名家。幻術使いの家柄でも、平安時代以前より深くから根付いている。昼の種族で、血筋に誇りを持ち、またその誇りに溺れても文句のつけようがない実力主義の世界を形成しているため、相当な実力者を輩出。統括組織(ヴェルタシア)構成員を数多く世に送り出し、呪術に関してこの家の右に並ぶ家はほぼいないとすら言われている。幻術使いのある意味で金字塔。
反面、ほかの家柄に対しての態度は表沙汰とまではいかなくとも、あまりいいものではない。現当主のいつきと、結李羽、当主の妹はその現状をよく思っておらず、極少数ではありながら家の対応を改善していこうと努力している。この取り組みは前当主の代からすでに行われていたとか。
錬水師(アルケミック・アクア)
千理が読んでいた週刊誌に載っている漫画。隻も愛読している。
ある日精霊が一斉にこの世から姿を消し、代わりに人々の中で、自力で自然界の力の一部を操れるようになる錬界師という者が生まれ始める。主人公はその中でも水を操る力を持っている、ファンタジー漫画。
エキドナ
ギリシア神話に登場する女神。下半身は蛇、上半身は女性という姿で描かれており、同じくギリシア神話の神テュポンと交わって多くのモンスター(動物)を生み出したといわれている。キマイラ、地獄の番犬ケルベロス、水蛇ヒュドラ、怪犬のオルドロス…さらにオルドロスと交わってスフィンクスなどを生み、英雄とも交わって人間の先祖も生み出したとか。エキドナは、伝説では百の目を持つ巨人アルゴスに倒されたとされている。
Under Darkerのエキドナはこのギリシア神話の母神をモチーフに、幻術使いに生み出された幻生生物。神の性質を持っているため、信仰神によって強い力を得、エキドナに危機感を抱いて倒そうとした連中を退けるにまで至る。生み出した子供達と共に、現代まで続く幻術使いらの血筋と抗戦を続けている。設定の一部にオリジナル要素あり。
鏡
(
世界設定:種族・組織のページを参照)
幻術使い達の間で使われている、幻想動物を表す隠語。カーバンクル、不死鳥、ユニコーン、グリフィンなど、いわゆる動物の姿をしていたり、天狗や人魚などの亜人系を広く指す。
鏡(かがみ)家
悟子(さとし)の出身となる家。本家は対幻獣・魔獣を主としているため、その隠語である鏡を家の名としたのが始まり。悟子の家は分家で、こちらは現在対妖精・精霊。本家、分家どちらも、日本の幻術使いの家柄の中では名家と呼ばれるにふさわしい実力者揃い。祖先に卑弥呼の血があるという噂もある中で、祖先が幻獣や妖精たちの惑わしを防ぐべく、自らに呪いをかけて女性だけが生まれ出るようにしたことでも有名(悟子の誕生はやや異色な出来事だった)。
本家は九州の大分。悟子の家の分家は京都にある。
鴉天狗(からすてんぐ)
日本の民話・神話に登場する天狗の中でも、小さな人型で顔と翼が鴉(カラス)という鳥人型のモンスター(伝承内では神と同格のように扱われる事も)。昔から現代に至るまで、鴉天狗を神として祀る土地・伝承も残されている。賢く、たまに悪戯者。しかし気に入った人には知恵を授けるほか、神通力(注釈1)と呼ばれる力を兼ね備えていたり、葉団扇を持って登場する描かれ方をされるのが一般的。必ず人間に敵対するわけではなく、むしろ比較的友好的な存在といえるかもしれない。
注釈1:
神通力は本来、何事もなしえる霊妙な力の事。頭痛を引き起こすものというより、天狗などに代表される本来の神通力は六神通の事。遠くを見る事ができる天眼通、遠くの音を聞き取れる天耳通、そのほかさらに四つ、合わせて六つの神通力を主に指しているとされる。
頭痛などを神通力の仕業としたのは、自然界における現象を、当時の人々が物の怪や万物の霊達の仕業と捉えていたためらしい。
拒絶
幻術使いが一般人の視野を見る事ができるようにする手法。幻術使いの血筋の中でも、幻術使いの力が発動されない人がごくたまに存在する。彼らからヒントを得、開発された技術。
幻術使いが引退後、幻術の世界を見ずに過ごしたい人や、幻術使いから縁を切りたい人、また仕事柄幻術の世界を一時的に見ないようにしたい人に伝授される。
黒
(
世界設定:種族・組織のページを参照)
幻術使い達の間で使われている、アンデッドを指す隠語。似たような隠語に闇を用いるが、こちらは悪魔や魔獣を指す。
幻境(げんきょう)
想像を糧に、幻でありながら自我と不安定な体を持つ生物、幻生達が最終的に還る空間。また人々が想像する幻想境がそのまま形となった空間。この空間がどうやってできたのか、またどのように現実世界に関わっているのかは謎だが、幻術使いは修練を積めばこの世界に入り込むことが可能。
現実世界で呼び出された幻生達を還す場所でもあり、幻生が生まれる場所でもある。混沌と創造と謎に満ちた形容詞がたい世界。
幻術
超能力的な力で、幻から、さも実在するような姿かたちまで再現して作り出す術の事。元はただ、同じ能力を有する一族にしか見えないコミュニケーション手段のような形の、ただの幻であったが、一族外の霊視能力者などにもそれが見え、信憑性が加わった事で現実の形を持ち始め、幻生生物が誕生している。
現在はその幻生生物らに対抗するため、様々な系統に分かれている(詳細は
世界設定:歴史のページを参照)。
幻術使い
上記の幻術でできた生物、幻生生物を認知、目視し、かつ幻術を操る事が可能な種族らの、術師の総称。家ごとに、個人ごとに得意とする幻術の系統に違いがあるが、全て幻生生物に対抗する手段をある程度身につけている。企業組織のようにそれぞれ、専門で相手をする幻生生物を分け、ばらばらの組織出身者で部隊を構成したり、一つの組織のみで幻生生物に関わる事件を対処していく事が多い。
幻生生物
古い一族が、娯楽・コミュニケーションの一環として楽しんでいた、幻を作り出す術。その幻術を霊視能力者に目視され、術で作られた生き物の形に実体が伴い始めた。これが幻生生物の始まりとなる。
現在存在している幻生生物の多くは、かつて作り出されたエキドナと呼ばれる幻生生物から生み出された次世代や、そのさらに次の世代達の子孫。幻術使いらと抗戦したり、自身が生き延びるために人間をさらったり、動植物達を捕らえたり、人に信仰を煽る代わりに守ったりもしている(詳細・幻生生物と幻術使いの歴史は
世界設定:歴史のページを参照)。
スヴェーン家
清水寺で出会った煉(レン)と志乃(しの)の出家(志乃は養子)。昼の種族の末裔で、比較的新興となる家。幻術の中でも結界を得意とする家柄で、肉弾戦よりも守りを重視する家柄。知名度はそれほど高くないが、本家を京都に置き、実力も十分備わった者が輩出されている。京都の町や文化財を守っている。
奏明院家(そうめいいんけ)
昼の種族で、弦楽器を得意とする。古くから日本の音楽会でも活躍しており、それゆえ音を用いた幻術、呪言や呪歌などの呪術を得意とする。また、独自の幻術で、音に術の力を持たせて曲を弾き、相手に作用を及ぼすタイプの演奏型の幻術も編み出している。
京都だけでなく全国・全世界各地の音楽団員として親類が活躍。穏やかな人柄が多いこの家の当主は、現在レーデンにて翅と共に仕事をこなしている響基である。
三年前とある事件により、本家が全焼。立て直しの復興と共に、響基は他家にて修行をしている形となる。
空
(
世界設定:種族・組織のページを参照)
幻術使い達が用いる隠語で、空を飛べる幻生生物を広く指す。狭義では空を飛べる幻獣の事。
出口
幻境とひとくくりにされた世界だが、実は沢山の空間・住人が個々に存在し生活している世界だ。その空間一つ一つの出入り口を、幻境の住人達曰く出口≠ニ呼んでいるという。
出口≠ヘカーニバルのアーチのようなもの、門など、形状的にわかりやすいものがあれば、二つの木の間、雲の隙間、小さな穴など、自然にまぎれて気づきづらい場所にある事もある。出口≠ヘ自然発生・消滅は当たり前、想像の力で勝手に作られる事もあれば、壊すこともできるらしい。
永久の真水(とこしえのしんすい)
加齢を二分の一に抑え込み、かつ傷口を塞ぐ=治癒の能力を持つ霊薬。飲み続ければ加齢を少しずつ抑え込んでいけるも、限りなく年を取りづらくなるだけで、実際は不老不死にはなれない。願い事をかなえるという逸話がある。
炎を水に反転することで得られるため、願い事を叶える際は願っている事と反対の言葉を口にしなければならない。例えば若返りたい場合は、永久の真水を口に含んでいる事を自覚し、使用する意識を持った上で「年老いたい」と言う必要がある。ただし若返る場合はどこまで若返りたいか考えずに言ってしまうと、一気に赤子まで遡ってしまう危険性もある。別名<反言水(はんごんすい)>、<真否みの霊薬(まこといなみのれいやく)>。所有者は永咲緋謳。
灰色
幻生と人間との間に生まれた者や、その血を引く者。いわゆる混血を指す隠語であり、かつては忌み語。純血を尊ぶ家系の中には、いまだに忌み嫌う人々もいる。現状比率としては、混血の幻術使いは純血の幻術使いの数を上回っているという。
また、過去の幻生の血により、先祖返りをして幻生の能力を手にする幻術使いも少なくない。幻術使いでありながら幻生の力を振るえるため、実力者は幻境にて働くことが少なくないという。
昼の種族〔昼、ディエスとも〕
幻術を操る種族のうち、幻でできた生物達、幻生生物を倒す生業を昼の時間に行っている側の種族。またはその末裔。一般人らにその仕事の姿を認知されないよう、仕事の際は光でできた衣や指輪を身につけて、幻生生物達と一時的に近しい存在に成り代わる。
有名な昼の種族の家柄は、日本だと鏡(かがみ)家、阿苑(あぞの)家、奏明院(そうめいいん)家など。本作中ではスヴェーンもここに当たる。
多くがいまだに、日中生活に紛れる幻生生物の掃討を担当。一部人員は夕方や明け方に赴き、夜の種族らと共闘している。
八占(やうら)家
萌、士の出身となる家。多くが対悪魔に所属する、古くは陰陽師、占い師らを起源とする古い名家。独自の幻術形態「時歴(ときよみ)」という、止術に似た幻術の使い手も現存。東京では大きな家として知られる一方、悪魔など大きな力を持つ幻生を相手にしてきたため、興亡が激しい家としても有名。幻生に徹底的な排斥感情を持つ人間も多く、幻生になった人間を「墜ちた連中」と呼び蔑む面も。八満堂という和菓子屋を営んでもいる。
闇
(
世界設定:種族・組織のページを参照)
幻術使い達が用いる隠語で、悪魔・魔獣の事。ザルバード、ルシファーをはじめ、グレムリンなどを呼ぶ時に用いる。
宵
(
世界設定:種族・組織のページを参照)
幻術使い達の活動勤務時間・所属部隊の隠語。一般人に悟られないようにした結果、昔はよくつかわれていた時間帯を指す言葉、宵で呼ばれている。翅がこの部隊所属。
夜の種族〔夜、ノクスとも〕
幻術を操る種族のうち、幻でできた生物達、幻生生物を倒す生業を夜の時間に行っている側の種族。またはその末裔。一般人らにその仕事の姿を認知されないよう、仕事の際は闇でできた衣や指輪を身につけて、幻生生物達と一時的に近しい存在に成り代わる。
有名な夜の種族の家柄は、日本だとレーデン家、八占(やうら)家、小林家など。
多くがいまだに、夜間生活に紛れる幻生生物の掃討を担当。一部人員は夕方や明け方に赴き、昼の種族らと共闘している。
レーデン(Laden)家
千理、翅、万理らの親戚の総本家。幻想の側の生物、幻生生物の中でも、夜間活動する幻獣らを中心に討伐・捕縛する事を主とした家。元々外人の血が入っているため姓はずっと横文字。
この家の幻術使いが、一般人から気づかれないようにするために出す装飾具の形は衣。自らが使役する幻生生物と共に戦う幻術形態、「憑依」や「召喚・操霊」などを得意としている。
当主は正造。次期当主は多生。分家当主候補は千理と万理になっている。翅は遠縁であるが、養子として住んでいる。実はお弁当屋もやっている、地元ではささやかに有名な変人一家だとか。
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