Under Darker
白夜の夜想曲 キャラクター紹介

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キャラクター紹介 白夜の夜想曲最終話現在

沙谷見 隻(さやみ せき)

 本作主人公。七月九日生まれの元大学生(中退)で、今年二十二歳。大学に通っていた十九歳のある日、まだ暑さ残る中恋人結李羽と遊びに行った途中で交通事故に巻き込まれ、恋人を失いかけたその夜から奇妙な生き物が見えるように。同じ夜、空を駆ける黒い馬を目撃した事により、徐々に夜≠フ世界を知るようになる。交通事故を引き起こした真相に奇妙な生物が関わっていると感じ、黒い馬を操っていた千理に半ば無理やり協力を頼んだものの、気がつけば自分もその世界にて修行する事に。中学高校とバスケ部に所属していたため、運動技能や観察力は高めだが、伸びてくれなかった身長に少しコンプレックスあり。

 コンプレックスと言っても本人の身長は173cmぐらい。バスケ部では身長が低いほうだった事で先輩方によくかわいがられておりましたとさ。

千理・N・レーデン(せんり・Nox・Laden)

 夜中隻達がいる病院の敷地内で黒馬を操っていた、黒髪黒目のジャージ少年。十一月十三日生まれの現在十八歳。のらくらとした性格と口調の割に、時折見せる飄々とした態度や現実主義を超えた冷たい言動で人を戸惑わせる。
 本人は口にしないように気をつけているようだが、かなり自分の事をべらべらと隻に話している。核心となる言葉を常に伏せていたり、隻をからかう言動のおかげで彼からの評判はすこぶる悪い。それでも隻と出会った時に結李羽を見、何か思うところがあった様子で「交通事故の真相を確かめる手助けをする」と協力の姿勢を見せる場面も。情が厚いのか薄いのかさっぱりな少年だが、レーデン家ではとても大事にされている……はず。

 ひたすらのらくらしたキャラクター。そのくせ自分の意志はしっかりしているため、隻から容赦ない言われよう。隻自身はきっぱりはっきりした性格のほうが相性がいいので、千理は結構苦手。

荻野 結李羽(おぎの ゆりは)

 隻が卒業した高校で、一年違いではあったが共に通っていた二十歳。隻とは恋仲で、久々に会った傍で交通事故に巻き込まれ、意識不明の状態に。
 車を暴走させた運転手の様子がおかしかった事に、事故が起こる前から気づいていた様子。隻を庇って大怪我を負ってしまうが、一命を取り留め、阿苑という京都の名家に養子入りして幻術使いとしての技量を磨き、隻のサポートに入る。
 隻とはバスケ部のマネージャーとして知り合い、入った当初バスケ部に見えなかった隻のかわいがられ方を見て好きになった模様。甘えん坊な気質の結李羽だが、怒らせると怖い、気合を入れさせると怖いと、マネージャーのトップに立っていた。らしい。

 「一生お暑い」と称されるほどに仲が良好。隻が抱える悩みをひたすら砕きにかかる気丈な少女。現在大学2年生

浄香(じょうか)

 千理や隻と会話した奇妙な三毛猫。正体はかつて幻術使いとして日本に渡ってきた外国人の女性。年齢不明。
 わけがあるのか、猫以外の姿はほとんど見せない。隻が一般人だと見抜き、彼にうっかり血を飲ませて幻術使いに引き込んでしまった千理を、一応サポートしてくれている。ほとんど隻を見張るようにあまり側を離れない。隻らを馬鹿にした言動のせいで、特に千理との仲は険悪。
 シビアかつニヒルだが、これでも幻術使い各部隊を統率する中央組織(ヴェルタシア)の一人。

翅・N・レーデン(つばさ・Nox ・Laden) 旧姓:染道 翅(しどう つばさ)

 隻より前にレーデン家へと養子に来たという少年。黒髪黒目、八月十六日生まれの十九歳で、大人びた雰囲気と明らかにモテるだろうと思わせるほど整った容姿。
 マイペースで常に真顔。笑いのツボに極端に弱く、何かとツボに入って腹を抱えている。生粋の幻術使いである千理とは対照的に後から目覚めたタイプであるにもかかわらず、豊かな想像力のおかげで数々の武器を作り出している。その代わり生物を作り出すのは大の苦手な、前章の主人公。祖母の代で縁が切れているが、千理とは再従兄弟(またいとこ/はとこ)にあたるという。

 ハネと呼ぶのは地雷な名前。元々幻術使いの血筋を引いていたので、ある事件をきっかけにこちらに来たそうな。前章までの主人公は、強いのに笑いのツボに弱いようです。

多生・N・レーデン(タオ・Nox ・Laden)

 千理、翅の従兄弟違いにあたるおじ。レーデン本家次期当主。公私をきちんと分ける真面目な性格で、いざ修行となれば「いい意味で」真面目な講師になるという。四十六歳。千理達にとっては頼もしいと同時に、怒らせたくない人の、レーデン家トップテンに数えられている。
 千理らの父とは従兄弟関係で、千理達兄弟が小さい頃からずっと面倒を見ているとか。現在家のほとんどの仕事の割り振りは彼が裁いている。

 袖振り合うのも多生の縁という言葉からとられている名前。プラスして、『タオフレテノチヤム』――死ぬまでやり通す、命のある限りやり続けるという言葉にも通じる音という、作者も気に入っている名前です(笑)。

正造・N・レーデン(しょうぞう・Nox ・Laden)

 千理の祖父、翅の祖母の兄弟妹である、レーデン本家現当主。多生の父で八十歳。穏やかな笑いの中に鋭い洞察力を備えており、当主の威厳と親しみやすさを兼ね備えた老人。今は隠居生活に入りかけている中でも現役同様、幻想の生物達の討伐に赴いたり、家の仕事の割り振りをしたり、事務処理をしたりと様々に活動中。
 千理達兄弟、翅、また隻を含める養子達の保護者代表。物腰の中に秘める覚悟は、レーデン家にて厄介になっている者の羨望を集めているかもしれない。

万理・N・レーデン(ばんり・Nox ・Laden)

 千理の弟、黒髪黒目で大人しい雰囲気のある高校一年生。礼儀正しく真っ直ぐな少年だが、どうにも実の兄より、翅など養子縁組の人によく懐く。元が内向的な性格だったという割には、現在レーデン分家当主候補として、さらに医学などの勉学にいそしんでいる様子。大人顔負けの知識と、大人しい言葉遣いの割に説得力のある話し方のおかげで、女中からも養子達からも、さらには多生や正造からも信頼されている。ただし幻術の力量はそれほど高くない様子。

 実の兄は嫌い、けれど養子の人達とは仲がいい万理。隻にとっては似た者といったところの境遇かも。ちなみに千理は万理の事は大切にしている……はず。

小堺 志乃(こざかい しの)

 清水寺にいた自称アルバイトの巫女。十七歳。昼の種族(ディエス)の血族、スヴェーン家の人間だが幻術使いの才には恵まれず、霊感がある程度だという。隻達を清水寺の奥の、人払いをしてある結界の中へと連れて行く。
 スヴェーン家嫡子の一人、煉(レン)の連身パートナー。煉から幻術で身体を強化してもらい、肉弾戦で敵を掃討する。
 京言葉と大阪弁がやや混じったような言葉遣い。黒髪茶色目、さらさらとした髪質で肩口で切りそろえてある。巫女服が性に合っているのか、私服は……まだ不明。

煉(レン)・D(ディエス)・スヴェーン

 昼の種族(ディエス)の血筋で、スヴェーン家の嫡子。跡取り候補である彼女は、連身で志乃とパートナーを組む実力者。黒髪黒目、色白で伏し目がちのおとなしい彼女は十八歳(早生まれのため高校は卒業している)。人見知りがあるのか、特に男性と目を合わせる事が苦手。
 志乃とは、彼女が一家でスヴェーン家にやってきた頃からずっと一緒にいるという。能力が開花しない志乃が、それでも幻術使いの側で働きたいと切望していた事もあり、連身でパートナーを組むようになった。
 得意な幻術タイプは呪術系。連身のほかは結界、呪言、召喚・操霊を得意とする、生粋の後衛タイプ。

有川未來(ありかわみらい)

 翅の交際相手で、十九歳の女中。長めの茶髪を緩く束ねた、優しい茶色の目と大人しい雰囲気が特徴。翅が養子に入る二年前(第六話以降から見て八年前)、レーデン家に女中見習いとしてやってきた。かつては凄腕の幻術使いとしてある部隊に所属していたが、とある事件をきっかけに引退。その後レーデンにてひっそりと働く中、翅と出会い、年を重ねるうちに恋仲となる。ロマンチストで乙女街道まっしぐら、結李羽とは意気投合する親友で、実は結李羽が京都に来ている事を知っていながら、彼女と共に隻へのサプライズで内緒にしていたとか。本が大好きで、様々な事物を事細かに覚えている。通称歩く図書館。

奏明院 響基(そうめいいん ひびき)

 翅の親友で同じく今年成人する青年。視力が弱いためどこかぼんやりとした顔をしているが、短髪でやや細い目であるため、見た目は喧嘩ができそうな雰囲気。しかし実際は音に優れ、音を操る呪言を得意とする名家の当主。現在は訳ありでレーデン家に居候している。リズムや音にうるさいが、それ以外は到って温厚。むしろ優しすぎるほど。千理の事を小さい頃から知っているという。

 第一章では凄まじいほどに千理関連で突っ込ませてしまっています(^_^; 音の感覚がずば抜けすぎて視力が弱い彼ですが、逆に音でプライバシー侵害が可能という……隠し事はいろんな意味でできないんです。これから隻も餌食になります(笑)。

鏡悟子(かがみさとし)

 中学三年生の若さにして、翅の仲間として宵≠ナ活動する少年。礼儀に重きを置き、幼いながらもその洞察や戦闘の技量、立ち振る舞いに至るまで大人顔負け(それでもふとしたときは少年らしい様子も)。茶髪でやや後ろ髪が跳ね気味、茶色の目はまだあどけなさが残る大きめの瞳。
 女系家族で育ったためか礼儀に敏感で、千理との相性は最悪。毛嫌いするものの、彼の弟の万理は尊敬している。隻の事は初対面のインパクトが強すぎて怖い人イメージが強いようだ。
 得意とする幻術は召喚・操霊。鳥を中心に大量に呼び出すためか、仲間内では「鳥使い」としても親しまれる、鏡家唯一の男児にして屈指の実力者。

永咲緋謳(ながえざきひおう)

 千理の師匠である高齢の女性。千理だけでなく、彼の兄弟、父を始め、レーデン家直系や他家の人間も師事してきた武闘家(ファイター)。唐傘を手に戦う姿はとても高齢には見えない上、動きの切れも幻術使いの経験を積んだ成人男性ですら手痛い怪我を負うほど。
 着物は多くが淡い色合いの日本伝統色。緩く束ねられ、おろされた白髪は美しく、白髪というより銀髪に見えてくるほど。蒼色の目は艶のある蛇を思わせるほど妖艶。紅色の番傘に、よく緋色の羽織を羽織って各地を歩いている。高齢という肩書きが見えなくなるほど若々しい、見た目二十代後半の女性。
 隻にはまだ話されていない事だが、彼女も幻生生物。しかし気まぐれに幻術使い側に知恵を授けるなど、幻術使いと敵対するどころかむしろ好意的。しかし千理を相手にしたり、弟子に師事する際は極度のサディストである。

阿苑いつき

 結李羽が養子入りした、古くから続く名門阿苑家の新米当主。今年二十四歳には見えない虚弱な体なのは、とある持病のせいだとか。横柄すれすれの挑発的な態度と、それに文句を言わせない呪術の専門家(スペシャリスト)かつ努力家である。翅とは自他共に認める悪友。
 レーデン家との付き合いは長いそうで、千理を含めたレーデン家の実子達や、数人の養子とも交流があるとか。特に千理の兄弟との付き合いは余りにも深く、今でも千理や万理とはよく会っているという、面倒見のいい兄貴分。

菖蒲(あやめ)

 万理の恋人だった女性。幻生──鬼でありながら万理と交際し、万理自身もそれを知っていて付き合っていた。いつも薄紫色の服を着ていて、大人しく穏和な人物像を演じ、万理と会っていた。
 正体はかつてレーデン家に滅された鬼、雅殺之朱鬼(みやあやめのしゅき/幻生紹介ページへ)。語り継がれて再び現世に甦った鬼は、かつて自らを滅した者の子孫を利用し、復讐を願って動いていたが、志半ばに子孫に討ち果たされた。

小林 華淋(こばやし かりん)

 翅を幻術使いに引き入れ、指南した女性であり、千理、海理、天理のレーデン兄弟の(いたずらと)戦闘の師匠。四十代に見えない美貌でビジュアル(ゴシック)チックな黒衣を纏うため、人目を引きやすい。二十代の見た目からは想像つかないが、これでも一児の母。人をからかう言動と、旅行とエステに心血を注ぐ(翅曰く)変人。しかしハンプティ・ダンプティ、デュラハン、ジャバウォックらを操る強者。所属は対アンデッド(ディモナモルス)。

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