10…生涯の癒し(親友)との出会いが来た!

夏休みに突入しております。
ギンギンに照らされる紫外線にも負けず、いつものメニューを終えた私は気分転換に散歩をしている。
何か新しい発見があるかもしれないと思い違うルートを進んでいたら隣町まで来ていた。
自分の体力がコワいなぁ……。

『……しかし、体力があれど疲れるものは疲れるし……暑いのは苦手で………もう…限界……。』

限界が近い私はオアシスを求めて足を進めた。
すると木々が沢山ある公園を発見。
もちろん残る力を使い木陰を目指して全力疾走した……人の目など知らぬ!
勢い良く木の下にダイブした私はうつ伏せの状態で倒れたまま涼しさに癒やされた。

(ああ、極楽です。…草もいい具合に生えていて助かります。)

あまりの気持ち良さと朝からの修行による疲れで私はそのまま眠りについた。
それから数分後に私は運命の出会いをするのだが、この時の私は知る由もなかったのだ。







気持よく眠っていたら誰かに揺さぶられ目を覚ました。

「あの……大丈夫ですか?」
『……んっ?』

重たい目をさすりながら起き上がると目の前には、心配そうに声をかけてくれる……

「あ、えっと……その、倒れてたから…」
『ふぐぅっ!!』
「えっ!?大丈夫ですか!?…あ、あの!?」

………天使がいた。
長い黒髪に人形のように大きな瞳…同い年くらいの可愛い系女子に私のハートは射抜かれた。
あと心配してくれているのに申し訳ないがハラハラしている様子がとても可愛い!
これが世に言うところの…ドストライクか!?

『驚かせてしまい、すみませんでした。』
「…いえ、私は平気です。……あの本当に大丈夫ですか?」
『はい。暑さにやられたので、ここの木陰で休憩していたんです。』
「…うつ伏せで?」
『……えへっ。……紛らわしいことしてごめんなさい。』
「ううん。無事で良かった。……それじゃ、私は…」

無事を確認できた彼女は去ろうと立ち上がったが、私はこのままサヨナラなどしたくはなかった。

『待ってください!貴女の名前を教えてくれませんか?』
「!……えっ?」

立ち上がり名を聞く私を驚きの表情で見る女の子。
まだ寝ぼけている頭だからなのか、考えるよりも先に言葉が出てくる。

『これも何かの縁です。…良ければ、私と友達になって下さい!お願いします!』
「………えっ!?」

頭を下げ手を差し出したのだがしばらくの間反応が無く、彼女の様子を見るために頭を上げようとしたら……

『……んっ?…あの?…ふがっ!?』

上から思いっきり押さえつけられた。
……何故に?

「ご、ごめんなさい…でも、い、今は…顔、あげないで……。」
『?……わかりました。……やっぱり突然すぎましたか?あれだったら出直してきますし…断っていただいても…』

綱吉の時もそうだが、いきなり知らない人間に「友達になってください」っていわれても困るよね。普通は……。
………ああ、沈黙がツラい。自分の非常識さが恥ずかしい。穴があったら飛び込みたい!
私が沈黙に耐えられずにいると彼女がボソッと何かを呟いた。

「……【凪】。」
『なき?』
「…違う。【凪(ナギ)】、私の名前…。」
『!…私はソラです!水野ソラ。』
「ソラ。いい名前だね。」
『ありがとうございます。…凪って、なんか響きがいいですね。清楚可憐で可愛い貴女にピッタリです♪』

嬉しくてたまらない私は自然と笑顔だ。
もちろんテンションも上がっている。

「…そ、そんなこと………あの本当に私と友達でもいいの?」
『勿論です。私は心優しく可愛い貴女に一目惚れしました!むしろ、こんな怪しい私で嫌ではないですか?』
「(ひ、一目惚れ!?)……うん、大丈夫。……悪い人とは思えないし。」
『ありがとう、凪。…………それじゃあ、そろそろ頭を上げても良いですか?』


そう、実は私…まだ頭を下げたままなのだ。
先程の会話も頭を下げ押さえられた状態でしていたので、他の人からしたら変に見られていただろう。

「…ごめん。もう少しこのままでお願い。(まだ顔が赤いから…もう少しだけ…)」
『……はい。(何故?)』


数分してからOKがでたので、そのまま木陰で話をし、帰りには連絡先を交換した。
彼女もだがハルちゃんやランボ君…綱吉も(小さい頃は特に)なんでこんなにも可愛い人が多いんだ!?私にはパラダイスではないか!



その日の夜は綱吉に嫌がらせのごとく電話で今日の事を話し続けた。

『HAHAHAHAHA!』
「今日のソラ、ランボ並にウザいぞ!!」






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