光闇繋者
妖怪講義と長夜の始まり1
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妖怪講義と長夜の始まり
着物の上に羽織を羽織ってるだけの恰好でわたしは屋根の上で観察していた。外と内の両方を。
「だから…若、な〜〜んでワシらがそんなコソコソせにゃ〜ならんのです!!」
「人間の友達が来るから…かくれろだあ!?」
「はぁん!?」
「あのねぇ、ワシらは妖怪一家なんですがねー!!」
「…事情はわかるけど、頼むよ…君らのためでもあるんだ」
「ワシらは人間からおそれられてナンボ」
「そいつらが何者だっちゅーんですかい」
「陰陽師の末えい」
文句を言っていた妖怪達は固まった。