西夢:不死(男)

男主
西夢

閲覧注意
死ネタ















ぐしゃっ、ぐちゃ

俺たちは国。

死ぬことはない。

滅びることならあるが。

『あ゛、トー、にょ・・・・』

俺の口に広がるのは鉄の味をした赤い液体。

腹部には熱く痛みもかんじぬほどの傷。

トーニョの大きな斧が顔すれすれにめり込んでいる。

「何や、さっきまであんな余裕な顔しといていまさら命乞いかや?」

『ちがっ、、、あ゛、あぁぁあああっぐぅ、』

手に持っていたのかサバイバルナイフが深々と太ももに刺さる。

柄の所まで深々と指されている。

ぐりぐりとえぐられるようにナイフを抜き差しする。

「痛いので感じてまうからだやねんやろ?ほら、もっと喜べや」

『あ、いやっ・・・いた、いのはっいやだ・・・っ』

俺の目からは熱い涙が流れ出てくる。

「何や、アーサーにやられとったときは嬉しそうな顔しっとったくせに俺にやられるんはいやか?」

『は、違うっ・・・俺はァ・・・』

俺は英国、アーサーの植民国。

故の服従精神によりアーサーには逆らえずあの時は命令だったから卑猥な言葉を言ってしまった。・

丁度その場面を見ていたのだろうトーニョは今日俺をこの薄暗い部屋に呼び出し斧などで俺を痛めつけているってわけだ。

俺はそんな趣味などないのにどうやら勘違いをしているようだ。

『あ、ぐぁ・・・・・』

意識が遠のいていく。




―――――――

「お前は俺のソラになにやってんだよ・・・トーニョ。」

「別に。死なへんしええやん。しかもお前のもんちゃうし。」

「あ゛ぁ?何言ってんだてめぇ・・・」

「俺のもんやゆうてんねん。」

遠いようで近くから聞こえるこの声はアーサーとトーニョの声なんだろう。

言い争ってるなぁ・・・

いつものことなのだけれど。

その仲にはいっていくのが俺かフランシスなんだよなぁ・・・・

そんなことをおもっていると俺がおきているのに気がついたのかアーサーが近寄ってきた。

「大丈夫か?ソラ。」

『あ゛・・・・・ん、』

いまいち声が出にくい。

それに銜えてからだの節々が痛い、動けない。

「くそトーニョっソラ声もでねぇし体も痛くて動かしずらそうだろうがっ!!!」

「痛いの好きなソラやったらいいやろ!!」

違うって、俺は痛いのは好きじゃないっての・・・・

『お゛い・・・あ、さー・・・・』

「なんだ、どうした?」

『も、俺いいから・・・かえる゛。』

「そんな体で帰れるわけねぇだろっ!!」

無理やり体を起こそうとする俺をむりやりベッドに押し戻す。

「しばらくはおとなしくしていろっ!お前が思っている以上にやべぇんだぞ。」

『ん゛・・・・』

この包帯の量を見る限り大丈夫ではなさそうだが・・・・

ベッドに戻され俺はきょろきょろとあたりを見回す。

この装飾、趣味はたぶんアーサーの家だろう。

おそらく俺が意識を手放した後にたまたま通りかかったと考えていいのだろうか。

するとぱちっと目がトーニョとあった。

「なんや。どM。」

『・・・』

ぷいっと目を背けるとイラッときたのか近づいてきて無理やり顔を向けられる。

「こっちむけや。」

『・・・・』

それでも無言で居ると唇を塞いできた。

『んん゛っ!?ぅーーっ』

ぬるりと舌が口の中に入ってくる。

あっちこっちをまさぐっていき唾液を送り込んでくる。

「ごめんなぁ、ソラ。痛いの嫌いやったんやろ?・・・ほんまごめんなぁ。」

すりすりとほっぺをすりよせてくる。

『も、いい。わかってくれたなら・・・』

よしよしと包帯でぐるぐるまかれた手で頭をなでてみる。



「ソラも大変な奴に好かれたものだぜ・・・」

「お兄さん達はただ見守ってやるだけ。アーサー手を出しちゃならないよ。」

「そんなんわかってる。黙ってろ髭!!!」

「まったく、みんな手の焼ける子だなぁ。」


お兄さんはふぅとため息をついた。

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