作戦と変化




私はいつも通りに弁当を作っていた。

4人分

もしかしたら無駄になるかもしれないけれど…

灰崎「…はよ」

『おはよー祥吾』

灰崎「なんか、元気ねぇな?」

『そ、そう?』

そりゃ元気もなくなりますよ。

だってね、今日からこの家で住めなくなるんだから…

この快適な灰崎家になぁああああああ!!!!!!


複雑な気分だったけれど、時間も押してきてたし部活へと向かうことに。

(うわぁ、なんか緊張するなぁ…っ)

変なプレッシャーを感じながら学校へと向かった。







灰崎「はよーっス」

『おはよー…』

赤司「おはよう。来て早々悪いんだが、少し来てくれないか」

いつもなら部活着姿の赤司はまだ制服で少しイラついた顔をしていた。

あぁ、私のお金(光熱費+食費+α)さようなら―――

征十郎についていくとそこは部室だった。

これは嫌われの王道ですねぇ

ドアを開くとそこは―――











―――戦場だった


『うっわ真っ赤!血!?殺人事件!!!』

灰崎「そっち!?他にもあんだろ!」

『し、死体がない?』

赤司「俺たちのユニフォーム、バッシュ、その他、、、ボロボロなんだ」

『よく見れば…』

部室はそれはもう、無残な姿でして…

赤、たぶんペンキがまき散らしてあって死体があればもう完璧殺人現場。

ロッカーは無理矢理こじ開けられたのかへこんでたり鍵の部分は壊されていて、その中に置いてあったユニフォーム、バッシュ、私物が刃物で切り刻まれていた。


カランッ

『?』

足元にある何かを手に取る。

『あ、これ』

見覚えがあるそれは、いつの日か護身用に真ちゃんに持たされたデザインカッターだった。

(これじゃあ、ここまでできんだろっっ!!!!てかこれよく持ち出せたね、雪ちゃん)

緑間「それは」

『真ちゃんがくれたカッターだね』

緑間「なんでここにあるのだよ」

『一応護身用に真ちゃんがくれたからいつも肌身離さず持ってた』

柄の部分には私のイニシャルがあるから間違いなくこれは私のもの。

肌身離さずもってたけれど無くなったことに気が付かなかった…

赤司「まさかとは思うが、ユア」

桃井「昨日は私と帰ったからユアちゃんはやってない!!」

灰崎「朝は俺と来たしな」

黄瀬「じゃあ、誰がやったんスか」

赤司「犯人捜しは後だ。まずは片付けよう」

険悪なムードの中、私たちは部室を片付けることとなった。

『なかなか落ちないなー…』

塔城「たいへんだねぇ。ユアちゃん」

多分、いや絶対?

主犯の雪ちゃんは今私の隣で赤いペンキで染まった壁を拭いている…ように見せている。

『いやいや〜誰のせいだと思ってんの』

塔城「ユアちゃんのせいでしょ?キセキの皆と仲よくするから。」

まさかの私のせいか!!!

私のせいでこんなめんどくさいことになったのか!!

ナンテコッタイ\(^o^)/

『ここまでやることなかったんじゃない?』

塔城「ここまでやんなきゃ、あなたやめないでしょ?」

『やめるかどうかは私じゃなくて征十郎が決めることだから』

塔城「その名前呼びもむかつくのよ」

私が勝手に読んでるわけじゃないんだけどね。強制なんだよね。

赤司「おい。もうそっちの片づけはいいぞ。そろそろ休憩にする」

塔城「はーい」

『・・・』

赤司「おい?ユアも休憩とっていいぞ。」

『わかりました、赤司君』










赤司「え」






[*前] | [次#]