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 兄貴肌の先輩のお陰で給料日前の貧しい週末に美味いすき焼きと酒を楽しめた事には感謝しているが、この仕打ちはあんまりだ。
 こんなにピッタリ身体を寄せて先輩の股間を揉まされなければならないなんて。
 ヤリ飽きてインポになった飛島さんは自業自得にしても、隣部屋に住んでいるというだけの理由で全く無関係なのに巻き込まれた俺は、どう考えても可哀想過ぎた。

「……っていうか、飛島さん」
「うん?」

 ふにふにと柔らかかった物体が、徐々に体積と硬度を増しているような気が。

「俺の気のせいだと思いたいんですけど……勃ってませんか、コレ」
「んんっ?」

 この反応は、いわゆる勃起というヤツではないだろうか。

 恐る恐る股間に視線を移すと、ソレはインポとは思えない超立派な勃起っぷりで股間にテントを張っていた。

「ホントだ」

 何故か俺の手で、確かめるようにモノを擦り、酔っ払いの先輩が目を輝かせる。

「恋心がよみがえった!」
「イヤ、チンコが勃っただけですって」

 恋心だなんてロマンチックな言葉で表現されるような現象でも何でもない。
 そもそも、部屋に俺と飛島さんしかいないこの状況で恋心がよみがえられても。

 ドン引き状態の俺の反応を気にせず、飛島さんは感慨深げに自分の股間を見つめて呟いた。

「もう一生勃たないかと思ったのに……」
「よかったっすね」

 確かに、男のシンボルの復活は嬉しいだろう。
 半分諦めの心境で先輩の股間を撫でさせられながら取り敢えずお祝いの言葉を口にすると、復帰直後のイチモツが元気に反り返った。

「……うわー……」

 遂に……平常時ばかりか勃起時のモノまで触ってしまった。というか、俺が擦って勃たせてしまった。最悪だ。
 飛島さんの気が済んで解放されたら、思いきり酒を飲もう。
 大量に飲んでこの出来事を忘れるしかない。

「なあ、新堂」
「はあ」
「せっかくだから、このまま出していい?」
「へっ?」

 酔っている時の飛島さんの行動は予測不可能だ。
 出すって何をですか、と尋ねるより先に、インポから復活を遂げた先輩は片手で器用にベルトを外し、ファスナーを下ろして中から今まで俺が揉んでいたソレを取り出した。

「げっ! トビシマさん!?」

 現れたのは、完全に亀頭を露出させた状態でそそり立つ赤黒い肉棒。
 カリの張り出し具合といい竿の太さといい、綺麗にバランスが取れた見事な逸品だけど、今はそんな事はどうでもいい。

 チンコを凝視される事には慣れているらしく、飛島さんは恥ずかしがることもなく堂々とソレを見せ付けて、俺の手を掴んでいる手に力を入れた。

「しばらく抜いてなかったから溜まってそうだし。イク時の感覚取り戻してぇし」
「それは一人で取り戻して下さいよ!」

 ここで抜く気か! しかも、まさかとは思うけど俺の手で扱くつもりじゃないだろうな。

「なんか、お前の手じゃなきゃイケない気がする」
「はっ!?」



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