ずっと、傍で支える。


廉くんとの生活が慣れてきた頃、
主婦ばかりじゃなく、私は外に
働きに出たいと思っていた。廉
くんばかりに負担させたくない
のもある。こんなこと言い出す
私をどう思うかな。


「た、だいま〜。ふああ。」
「お帰りなさい。」
「牛乳、買ってきた」
「疲れてるのに、ありがとう」


牛乳を受け取ると廉くんの頬に
キスをした。真っ赤になる廉くん
を見て笑うと笑うなよと私の頬を
摘まんで引っ張った。


「俺は、君の役に立ちたい。だから買い物くらい、いいんだ。」
「ふは、嬉しい。」


少しだけ背の高い廉くんに抱きつく
と頭を優しく撫でてくれる。本当に
高校生の時の廉くんとは全然違うな。
逞しくなったなあ。今では西浦高校
の野球部の監督やってるんだもんね。


「今日は、なんだか君、甘えん坊だね…」
「そう?ねえ廉くん私、外に出たい。」
「どういう…意、味?」
「私ね、花屋を開きたいの。」


廉くんは、ふわりと笑った。私は
この笑顔が好き。花屋を開きたい
と言った私に廉くんは抱きしめる
力を強くした。

「君が、やりたいなら、俺は応援する」
「いいの?」
「う、ん。だから、頑張って。」
「ありがとう。」


廉くん大好きよ。一生ついていく。
私は廉くんに支えられている。私も
廉くんを支えなくちゃ。


「そういえば、廉くんまた背伸びた?」
「そう?」
「なんか、見上げる感じがいつもと違う」


廉くんは、まだのびる、かなと
私を見つめて目を細くして微笑んだ。



ずっと、傍で支える。


(そして、一緒に成長していこう。)

20110902.
6周年企画
















人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -