好きすぎて、どうにかなりそう


「ただいまー・・・」


玄関から聞こえる疲れた
ような声を出す夫(ひと)
に反応して、キッチンか
ら顔をだす。


「おかえりなさいっ」
「・・・っ、ただいま」


エプロン姿で照れ笑いな
がら言う私に、アナタは
まだ慣れねえなとぼそっ
と言って、頬を赤らめた


「ごはん、できてるよ」
「おう、」
「あ、お風呂がいい?」
「んー、」
「それともわたし!?」
「はあ?!」


椅子に座ったアナタが
がたんとテーブルに足
を思い切りぶつけなが
ら立つ。


「ぷっ、へへ。ジョーダン」
「・・・っバカやろう!」


真っ赤になるアナタが額
に手を当てて固まる姿に
改めて大好きだな、なん
て思う。口元が緩んで、
それからふははと笑って
しまった。


「お前、なあ・・・」
「ふへへ、」
「んな、ゆるゆるな顔すんなよ」
「えーそうかな」


未だに額をおさえて
真っ赤な顔をしてる
夫(ひと)に背を向けて
夕飯の準備をしようと
キッチンに向かおうと
すると、右手を捕まれ
振り向かされた。


「あー、どうにかなりそ」
「ん?」
「好きすぎて」
「!」


どんどんアナタが近づいて
きたと思い、きゅっと目を
閉じると額に柔らかい感触。
目を開けるとボっと湯気が
出そうなくらい耳まで真っ
赤にしたアナタがいた。


「私も同じだよ」
「!・・・っだああ。」
「え、どうし・・・」


どうしたのと言う前に
風呂だ風呂と物凄い勢い
でこの場から去っていった
夫(人)にくすっと笑う。

ああ、私しあわせだなあ
アナタのあんな顔これか
らも見れるんだから。



好きすぎて、どうにかなりそう


(平然としてるけど、)
(私だってドキドキしてる。)

20110802.











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