47※二度目のはじめて
クーラは観念すると、自ら服を脱ぎ、ショーツ一枚の姿になった。
ローの右手を取り、自分の左胸の下辺りに取った右手を軽く押し当てた。
「伝わるかな、あなたから貰った心臓だよ。」
クーラの心臓はとくんとくんと落ち着いて動いている。
「こうやって今、幸せって思えるのも全部ローのおかげ。ありがとうなんて言葉じゃ足りないくらい感謝してる。」
そっとローの手を離すと、まっすぐローの灰色の瞳を見た。
「気付けばローと居て、気付けば大好きになってた。だから、えっと、すごく嬉しいの。」
クーラがはにかんだように笑う。
「えへへ、幸せすぎて何て言って良いのか分かんないや。私の全部、ローにあげるね。」
真剣な目をしていたローの顔がクーラの顔に近付いて距離がなくなった。一瞬、唇と唇が触れる。
「……おれも、お前に救われたんだ。お前の面倒を見ようと思ったその時、な。」
「どういうこと?」
「詳しい話はいずれするさ。幸せだと思っているのはお前だけじゃねェってことだ。」
「ローも幸せ?」
「ああ。」
クーラがふふっと笑うと、見つめ合って、再びキスをする。
角度を変えて何度かすると、ローが舌を侵入させる。クーラも舌を絡めた。 ローの熱い舌にクーラの心拍数が上がっていく。
「んっ……ふっ……」
深くキスをしたままローがクーラの頭に手を添えて、クーラを優しくベッドに寝かせた。
キスを止めるとローは首筋から胸にかけて、印を付けるように何度も口付けた。
胸の先に行き着くと、そこに舌を這わせる。
クーラの身体がびくん、と反応した。
「あっ……!」
ローは舌を動かしながら右手をクーラの太股の内側にやり、撫でる。
少しそうした後、クーラのショーツが脱がされローの指が一本、クーラの中にゆっくり入れられた。
「んんっ、あっ……やっ……!」
「中、すげェ熱くなってんな。」
胸から口を離したローがにやりと笑んで言うと、クーラは頬を赤く染め上げる。
「うぅ……何だかあの時より恥ずかしいな……」
「痛かったら言え。」
ローの指が奥まで入ると、優しく動かされ、初めは痛みを感じていたクーラも、徐々に痛みが快感に変わった。
ローの指の動きも激しくなり、いつの間にか指は二本に増えていた。
「あっ……!やっ……、ああっ、ロー……っ!やっ……!」
溶けるような思いに目を細めるクーラ。
ローが指を抜くと、服を全て脱ぎ捨てた。
「挿れるぞ。」
「二度目の初めてだね、不思議。」
「フッ、そうだな。」
入ってくる熱いローのモノが一瞬クーラの顔を痛みで歪ませた。
「ん、痛いっ……けど、いま……すごく嬉しいよ……っ、だいすきだよ……ロー……っ!」
切なそうな顔をローに向けるクーラ。
「そんな事言うな、我慢出来なくなる……っ」
奥まで入れると、ゆっくり腰を動かし始めた。
「あぁっ、んっ……ロォ……っ!すき、だいすき……っ!」
「くそっ、我慢出来ねェ、許せクーラ……っ!」
そう言うとローは一気に動きを早めた。
クーラは痛みよりも幸福感でいっぱいだった。
「ぁあっ!ふっ……んっ、あぁっ……!だいすき……っ、ロォ……っ!」
「おれも……っ、愛してる、クーラ……っ」
ローの呼吸が上がって動きも段々激しさを増す。
「はぁっ、くっ、出すぞっ……!」
「ぁああっ、んあっ……あぁっ、ぁあっ!」
ローがクーラの中に欲を吐き出すと、クーラは幸せそうに笑った。
そんなクーラにローは優しくキスを落とした。
「ね、もし結婚式が出来たら、バージンロードは最初から最後までローと一緒に歩くんだね。」
「……そうだな。」
「素敵だね。いつかドレス着てみたいな。」
「……考えておく。」
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