鈴香side4



「ま、部屋に来るか?」
「あ、ありがとう。」
 なんか芯くんが(これでも)いつになく饒舌なんだけど?
熱が高くて、テンションあがってるのかな?
「まさに……」
“あげぽよ”
 お!海月ちゃん、いいねぇ(笑)

 芯くんの部屋は初めて入ったけど、なんというか……雑。
新聞と雑誌が散乱してて、本はベッドの片隅に山となって置かれている。
いつもどこで寝てたの? って聞くと、
「いつもは、ベッドの空いてるスペースで。」
 そりゃ、風邪ひいちゃうよね
「んで?」
「?」
「芯、『?』ちゃうやろ。メシ食ったんかぇ?」
「朝、食べた。」
「昼は?」
「食べなくても済むだろ。朝食べたんだから。」
 まぁ、芯くん少食だからねー
「はぁ。なんか果物剥いてくる。」
「葵依、俺も行くよ。」
「紬………」
「あー、ラブコメなら他所でやってくんなまし。」
 くんなましって、どこかで聞いた事があるような。『やってくれ』って意味だったかな。
というか、海月ちゃんの目が一瞬光った。あ、絶対“ラブコメ”って使うだろうな。

「なぁ、芯。」
「ん?」
「おまえ……」
「なんだよ。」
「……」
 沈黙が流れた。
それを破ったのは、
 “陸と黒原芯2人でラブコメ。 あげぽよ”
 ……やっぱり、海月ちゃんだった。


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