鈴香side3



“陸、大丈夫? あげぽよ”

「あ、あげぽよぉぉ?!!」
「海月ぇ……ちょぉ降りてこいや……」
 半分怒って半分呆れながら、陸君は階段を上がって行った。
そして、連れてきたのは
―超絶美少女。
なに、この子すっごく可愛いんですけど?!
白いワンピースにボレロ。多分、あのベビーブルーの高そうなパンプスも
この子のものなんだろう。

 その子は私を見ると、ササッと陸君の蔭に隠れた。え?!!(―_―)!!私なにかした?!!
「ちょぉ、海月?」
“誰?”
 私を指さしてその子はスケッチブックに書いた。……かわいい!!!!
「初めまして。私、赤絵鈴香っていいます。」
“……よろしく。海堂海月です。”
「かいどう、くらげちゃん?可愛い名前ね!」
“陸”
「なんや?」
“はじめて、名前間違われなかった。”
「おお、そぉやな。」
“陸も初めて会った時は間違った。”
「そぉやったかぇ?」
“あのときは……”
「あのときは?」

 “あげぽよ”

 あげぽよ、リターン。

「ちょぉ、海月?!」
“?なに?”
「どこでおぼえはったんや、そのようなお言葉!陸は悲しゅうござりますよ!」
「陸、時代劇の言葉になってる。」
「ちなみに、“どこで覚えたんだ!そんな言葉!悲しいぞ!”……ってことね。」
 はー……勉強になるなぁ。
“クラスの女子が使ってたから……”
「新しい言葉知るたびに、使ってみようとするな!!
ちゃんと調べてからつかえ!な?」
 陸君……お父さんじゃないんだから(笑)

………?ん?なにか忘れてる気がする。
「……来てたのか。」
「「「芯!」」」
「芯くん!」
 ……やばい、やばい、目的忘れそうになってたよ。(汗)


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