葵依side5



 チャイムが鳴って、新しい担任がやってきた。
その担任とは。
「「「「藤先生だ。」」」」
 あたし(と生徒会メンバー)が声をあげると、
新たなクラスメートたちは、
“だれ、そいつ。”という怪訝な顔をした。
まぁ、当たり前、か。
かっこいーけど、そんなに目立つ人じゃないもんね。
「今日からこのクラスを担当する、フジ レイだ。」
そして、少し嫌そうに黒板へ名前をかいた。
 “藤 麗衣”

 彼、藤 麗衣先生は、我が生徒会顧問。
でも、同級生の間では「かっこいい先生」
という程度の認識しかない。
なんか、藤先生は自分の名前にいろいろ思う事があるらしく、
とっとと名前を消した。
「んじゃ、出席番号1番……じゃ面白くねぇなぁ…
…丁度いい。出席番号最後の若葉からしろ。生徒会長だしな。」
 関係ねぇだろぉぉおおおぉぉぉぉ!!!

「あー…………。若葉 葵依です。
弓道部に入って、部長ですねー。
一応、生徒会長です。 ……ちょ、そこ!
“えー、青樹さんじゃなかったの?”
って言うな! ブーイングしない!!
ふぅ…ま、この1年間よろしくお願いします。」
 あぁ、もう意外と自己紹介苦手なんだよね。(;一_一)

「ん。じゃぁ、次は―――。日向!」
「はぁあぁあ?!!!」
 あ、紬がテンパッてる。カッコいい
「あー、もう!!
日向 紬です。生徒会総務をしてます。……。
3組に入る日向 頼(ヒナタ ヨリ)の弟。
んー……。へ?彼女?居ない。」
 何カミングアウトしちゃってんのこの子?!
ちょ、女子騒ぐな!
「ん?好きな人?いない。っつーか、
あんま女子に興味無いし。
恋愛対象に 見えないんだよなー……って、
ちがうちがう!ホモじゃないって!!」
 いや、ここで“ホモです、ぃやっほーーーーぅ!!”
ってカミングアウトしたら
あたしたち生徒会が変人ばっかって言われるからね?!!
え、お前は十分変態だよ!って?!
違う!あたし、変人じゃないって!


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