▼ 猫方と銀猫
日記でたぎったので衝動書き
現代パロで銀時×猫方(ギャグ風味)と土方×銀猫(シリアス?通常運転)
話は別々です
猫側がどちらも飼い主大嫌いです
銀猫の内容説明は日記にあります
銀時×猫方
「あ」
授業中、突然銀時が声を上げた。静かな教室に銀時の声が響く。教師は咳ばらいを一つした。
「どうした坂田。何かあったのか」
「あー、先生。いや、猫に餌やりわすれたなーって」
「またかお前。いい加減学習しろ」
「ふーい」
銀時が飼い猫に餌をやりわすれる、それはさほど珍しいことではなかった。一ヶ月に一回はある恒例行事のようなもの。
餌をやりわすれた銀時は、次の日包帯だらけで学校に現れる。初めこそクラスメイトは驚いたが、今では見慣れた光景だ。
頭を抱えた銀時に、教師内には笑い声が響いていた。
「………」
玄関の前で立ち止まる銀時。このドアを開けたら最後、生きては帰れない。そんな気持ちだ。今なら漫画の主人公の気持ちが分かりそうかも。
銀時は勢いよくドアを開けた。
最初に襲ったのは脚の痛みだった。よく見たら、脚に何かが噛み付いている。紛れも無い。銀時の飼い猫、十四郎だ。
「い゛っでぇぇぇぇ!!」
「しねくそてんぱ!俺ははらぺこでまってたんだぞくそヤロー!!」
「分かったから離せって!!あ゛あ゛あ゛っっっ、脚もげるゥゥゥゥ!!」
「お前はおれが、死んでもいいのか」
「いや、毎日マヨネーズ3本食べてる方が身体に悪いぜ」
「ふざけんなっ!俺はマヨがなきゃ生きていけないんだ!!」
頭の上の耳を激しくヒコヒコと動かし、尻尾の毛を逆立てて怒る十四郎。だがそんな十四郎も可愛いなぁと眺めている銀時に気付いた十四郎が、再び頭に噛み付くまであと10秒。
土方×銀猫
「危ないっ!!」
俺の飼い主の、土方の声が聞こえた。切羽詰まった声だった。なんでそんなに大声を出すのか分からなかった。だけど、土方は俺の身体を優しく抱きしめた。
触られることが嫌いな俺を、土方は触ることはなかった。昔の飼い主に暴力を振るわれてから、触られるのがダメになった。土方はそんな俺の事を分かってて、触ろうとしなかったのに。
抱きしめられた瞬間、ゾワリとした感覚が身体を駆け巡った。反射的に噛み付いたその後、凄い衝撃が起きて俺と土方は吹っ飛ばされた。
痛みはあったけど、少しだけだった。
「……ひじかた?」
小さく名前を呼んだ。だけど土方は動かない。俺は土方の下からはい出て、土方を見た。土方の身体からは赤い血がたくさん出ていた。俺が、暴力を受けたときにいっぱい流した、赤い、血。
「なん、で…」
2012/01/21 19:37
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