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 !?…イったって……空イキも、入るのかよ…。嘘、だろ?


「何回なんだよ」

「ひっ!やぁぁあっんぁ、あ!」


 答えを促すように抜き差しだけじゃなく前立腺めがけて動かしてきた。
 んなことされたら喋れるモンも喋れなくなるっつーの!


「ほら、何回なんだよ」

「やぁあぁぁ!あーッ!や、め!ひうぅうっあ、あぁあ!」

「喘いでるだけじゃ分かんねーって」


 こっちだって分かるわけねーだろ何回イったかなんてっ意識朦朧としてたんだからな!
 でも土方は俺の気持ちなんて余所に、がつがつと前立腺を攻め立てる。

 くそっ気持ちいい。出してぇ。

 今の俺にはそれだけで質問に答える余裕なんてなくって、見えないけどきっとリング嵌められたモノは血管浮き出ててだらだらすげぇ量の先走り垂れ流してるんだろうな。


「んぁっあぁあぁぁぁあ!」


 なんて考えてたらぜぇぜぇって荒い息をつく俺は、土方の責めに耐えかねて空イキしてしまった。相変わらず射精出来ないでいる自身を包み込んでいた手が根元のリングにかけられ、土方は少し笑いを含んだような声音で囁いた。


「これ、外して欲しいか?」

「…っ!は、外して…ほしっぃ」

「なら、」


 俺がイっていいって言うまでイクんじゃねーぞ?って耳ン中に舌入れられて甘噛みされたらもう「はい」って言うことしかできない。
 パチン、という音とともにリングが外され、やっと開放された俺のモノは相変わらず上を向いていて、触っただけでイケるんじゃないかって位にビクンビクンと震えていた。
 だけど腕を縛られている俺には扱くことも、ましてや触ることも出来なくてリングを外されたにも関わらずイケない苦しみを取り除くことが出来ないでいた。その苦しみから逃れようと土方に必死に懇願した。


「土方っぁあ、も、イキた、い…。イかせっふ、ぅあ、あ」

「そんなにイキたいのかよ。何回も空イキしたくせに?」

「っ…それ、は…関係ね、ぇだろっんンっぁ!」

「……仕方ねーな。なら、自分の手でイケよ。見ててやるからよ」


 自分の、手…?
 後ろで縛られていた手を解かれ、先走りが流れる自身に持って行かれた。触れると俺の手の中で震えるモノはくっきりと血管が浮き上がってて、それが半端ねーくらい恥ずかしくて、こんな姿で今から土方の目の前で自慰するって考えただけで興奮する。
 こんな体にしたのは土方なんだけど。





――――――――――
―――――――
――――





「は、ぁあっゃあぁあ、あ、んンっ」


 足は相変わらずM字に開脚してて、目隠しされたままで自分のモノ弄る姿は自分で言うのもなんだけど、相当エロいんだと思う。しかも土方に見られてる、って思ったらそれだけで体の芯から熱を持ってくるこの淫乱さ。


「さっきは早かったじゃねーか。それに大量だったしな」

「ぁ、あぁっふ、ん、ンぁぁあっ」


 すぐ前から聴こえた声は今の状況を相当楽しんでるような口調で、俺を余すところなく見てんだってことが直に肌に伝わってくる。
 けど今の俺の手はおぼつかなくて、一回目は相当我慢していた所為か数回擦っただけで呆気なくイケたんだけど、二回目はイケなかったときの疲れと吐き出した疲れが一気にきて全身の力がうまく入らなくなってしまっていた。
 イケないにも関わらず、俺の自身はちゃんと反応して血管を浮き上がらせて震えている。


「どうしたんだよ。ちゃんと、いつもしてるみてーにするだけだろ?」

「んぁあっふ、うあぁ…」


 いきなり土方が耳元で喋るもんだから直接耳にかかった息で感じて。


「裏筋とか好きなんだろ?自分がいいところ責めろよ」


 んな恥ずかしいことよく言えるな…。
 なんて思うんだけど俺の手は土方の言ったとおりに裏筋をなぞって行く。根元から先端にかけて緩急をつけて。グチュグチュって音が目隠しをしてる分余計に耳に響き、俺を耳からも犯していく。それでも俺の手は弱々しく力の入らないにも関わらず止まることなく動いている。


「俺がいっつも気持ちよくさせてやってんだろ…?そこを思い出して弄れよ」


 土方がいっつも…。
 その言葉で俺ははっとなる。ホントに気持ちいいってことは土方が教えてくれた。セックスが。男とすることが、じゃなくて、土方とすることがだ。自分ひとりで気持ちよくなったって意味がなくって、体は勿論気持ちいい。だけど心が虚しくなる。土方を思い出すのは興奮するし、ましてや目の前で俺の自慰を見られてるって思うと尚更だ。
 だけど、


「…だ。ぃ、やだ…」

「………」

「土方と…イキてぇ…」


 息も上がりきって、飲み込めない唾液が口端から零れ落ちていたけど、それを拭うこともせずに土方に懇願した。


「土方と、気持ちよ…く、なりて、んだよ」


 目隠しが涙を吸い込んで重くなり始め、気持ち悪くなってきた。


「んな…抑えきれなくなるよーなこといきなり言うんじゃねーよ」


 って言った土方は、俺の手を下肢に招いた。土方のそこはもう臨戦態勢で、布越しでも分かるくらい波打っていた。
 今までの俺見て…こんななったのかよ…!?
 それが無性に嬉しくて、微かに笑ったら土方にツッコまれてしまった。


「何ニヤついてんだよ。そんなに俺のモノが欲しいのかよ」

「ちっ…ちがっ」

「でも欲しいのは事実、だろ?」





――――――――――
―――――――
――――





「ほら、俺のが欲しいんだろ?」

「あ…欲し、ぃ、から、も…んぁ、い、入れ…」

「あぁ、入れてやるよ。奥の奥まで、な」

「あ、あぁぁああぁっあーっ!んンッあ、や、ぃたっ」


 ズンっと最奥まで一気に突き入れられ体の芯に電流が走った。


「もう少し…力抜け」

「や、無理、ふっうあぁッ!」

「無理、じゃないだろ…?銀時」

「その声、ヤバいっつ、の、んっああぁ!」





 …つーか、何で最後まで目隠し外してくんねーんだよ!!





―end―





―――――
あとがき
―――――
何ですか、これ。
駄文じゃないですか!!恥ずかしい!なんという羞恥プレイなんでしょうか。


こんなはずじゃなかったんですが。途中で進路変更。その上もっと続きそうだったのを無理矢理完結。
うん、最悪です。でも書いてて楽しかったってのはあります。

いいな、強制自慰。強制になってないような気もしますが…。
それはスルーで!





09/06/22




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