一緒に…《銀誕》
誕生日おめでとう!!
10/10は銀時の誕生日!ということで4日も遅れて銀誕小説を書かせていただきました。
ていうか私がずっと書きたかった話を無理矢理銀誕っぽくしただけですが。
そんなものでよければ読んでみて下さい。
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銀誕小説(土銀)
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「ぎーんちゃーん!!」
そんな声と共にどたどたと俺が寝ているところにダイブして来たのは言うまでも無く寝癖ぼさぼさの神楽ちゃん。
「ごふっ!!!……あ、あれ?俺ちゃんと生きてる?内臓とか出てきてない?大丈夫?」
「銀ちゃん。そんなことより誕生日おめでとうアル!てな訳でお出かけするアルよ!!」
【一緒に…】
あー…そうだっけか。今日、俺の誕生日か。すっかり忘れてたわ。で、どこにお出かけなんだ?
と聞く暇も無く早く早くとせかす神楽に俺は急いで身支度を整え外に出た。
「で、神楽ちゅわん?お出かけって言ってどこに行くのか聞いてもいいかな?」
「楽しいとこアル!」
うん。それは今の神楽ちゃんの浮かれてる姿を見れば分かるんだけどさ、俺が聞いてるのは目的地のことだよね。それ、俺の質問の答えに全然なってないよ!!
でもこれ以上は浮かれすぎててスキップしてる神楽にはもう俺の言葉に耳を貸す気はないらしく、何を言っても無駄だった。
で、神楽が案内してくれた目的地に俺は言葉も無く引き返そうとした。
「どこ行くアルか銀ちゃん!」
「ここ、楽しいけどさ、知ってるか神楽。ここには沢山お金をためる貯金箱が沢山おいてあるんだぞ」
「一回だけするアル!あそこの酢昆布30個入りのが欲しいアル!銀ちゃん取るアルね」
「え、それ命令?俺もしかして命令されてんの?」
神楽が俺の誕生日に連れてきたのは紛れも無くリズム感のあるBGMを流している上にゲームの機械からも曲が流れて店内を色んな音で埋め尽くしているゲーセンだった。そこのUFOキャッチャーの酢昆布の30個入りが欲しいらしく、俺を連れてきたっぽい。
えーっと。今日、俺の誕生日だよな。
「俺、帰るわ」
ため息混じりにそう言い店内から出ようとすると、
「ここで会ったが百年目ぇぇぇぇぇ!!!!」
神楽に向けて振り下ろされた刀は間一髪で神楽の傘で受け止められていた。
「い、いきなり何するアルか!」
「余所見してる方が悪いんでィ」
ギンッという音と共に後ろに下がる二人。神楽に刀を振り下ろした沖田くんはまるで悪気もなく飄々と答えた。
別に俺に危害が無ければ二人で戦っちゃって構わないんだけど、ここ店内だし?色んな人がこっち見てるし?
「あのさぁ」
「おい総悟!!てめぇいきなりいなくなりやがったと思ったら何やってんだ!勝手なまねしてんじゃねぇっ」
「おや、土方さん。そうカリカリしねェで下さいよ」
沖田くんの後から土方も怒鳴り込んできて余計に注目の的ってやつで。でも神楽はそんなこと気にしていないようで俺の側までくるととんでもないことを言い出した。
「じゃぁ酢昆布は諦めてやるネ。その代わり今日新しく入ったプリ機でプリクラ一緒に撮るアル!」
「………はい?」
その場にいた誰もが言葉を失って神楽を凝視した。
どれくらい時間が経ったのかは分からないが、案外経ったように感じられた。一番最初に沈黙を破ったのは沖田君で、どっからどう見ても怒っているようにしか見えない。
「旦那ァ。今もの凄くドSの血が騒いでやがるんですが付き合って貰えやすかねィ」
「いいいいいや、まだ死にたくないんで遠慮させてもらいまーす!」
目線を泳がせてそう言うと、状況を悪化させるようなことをまた神楽が言った。
「銀ちゃんと付き合うのは私アル!邪魔しないで欲しいアルね!」
おぃぃぃぃ!!!お前どんだけ俺の寿命縮めれば気が済むんだぁぁあぁ!!
あれか、新手のいじめなのか?
そろりと神楽から沖田君へと目線を向けると不気味に笑う顔がそこにはあった。
「旦那ァ…」
なんてドスの利いた声を出し俺はすくみあがった。土方に助けを求めようとそちらに顔を向けると、こちらも不適に笑う顔があった。
「万事屋。俺の目の前で女たぶらかすたぁいい度胸じゃねーか」
ぜんぜんたぶらかしてねーしぃぃぃぃぃ!!あんたの目はちゃんと見えてんのか!?耳もちゃんと聞こえてんのか!?
「神楽ちゃーん。俺をお前の都合に巻き込ませないでくれよなぁ」
俺このまま2人に殺されるんじゃね?なんて思いながらぼやくと俺の腕を掴んでいた神楽がぱっと離れ俺を勢い良く突き放した。
おいおい、くっついてきたと思ったらいきなりなに離れてんだよ。
「銀ちゃんの…。銀ちゃんのいけずーーーー!!」
「はぁぁあぁ!!?」
「私というものがいながらそこのニコチン野郎のとこに行くアルか!!」
「え、ちょ、かーぐらちゅわーん?何言ってんのかなぁ〜」
「銀ちゃんなんて破廉恥極まりないアルーーー!!」
大声で叫びながらゲーセンから飛び出ていく神楽。
なんっつーことを叫びながら出て行くんだお前ぇぇ!!!俺が周りから余計に変な目で見られるだろうが!!
「面白いチャイナ娘だな」
のん気にタバコをふかして俺の横に立った土方が行ってきたのを俺は軽く流し、神楽を追いかけようとゲーセンから出た。
が、それを止めるように土方の手が俺の腕を掴んだ。
「何だよ」
「こういうのはお前の役目じゃねーだろ?あいつに行かせてやれよ」
顎でしゃくった方に目線を向けると、そこにはさっき神楽と言い合いをしていた沖田くんの姿。
あぁ、そう言う事。そっかそっか。
それじゃー俺が出るのは野暮ってことか。
「じゃぁ追いかける優しい男の役は沖田君に任せちゃおっかな〜」
やべ、俺すげぇニヤニヤしてるっつーか…まるで変態オヤジだな、俺は。
「なっなんでィ!気持ち悪いですぜその笑い方!」
「こいつの笑い方が気持ち悪いのは元からだ。さっさと行ってやれ。仕事はもういい。つーかお前いっつもサボるからいてもいなくてもあんまり変わんねーからな」
ほら、と促した土方に対して沖田君はちっと罰が悪そうに…と言うよりも恥ずかしさを隠すように舌打ちして神楽が走っていった方に駆け出した。
「ぷっ」
あの後姿…。耳まで真っ赤っかだよ。初心だねぇ。
思わず笑いが漏れた俺に土方はぐいっと掴んでいた腕を自分の方に引き寄せて、俺は引き寄せられた方…土方の方に倒れこんだ。この格好ってもしかしてもしかしなくても周りから異様な目で見られるよね?
でも土方はそんなこと気にしてなくて、俺に話しかけてきた。
「恋人の目の前で何浮気してんだよ」
「え?あれ、浮気!!?浮気なんですかあれ!!」
「何チャイナ娘とイチャついてんだよ!」
「アレは一方的だっただろ!!銀さん何にもイチャついてなかっただろ!」
「……ちっ…しょうがねぇな。おら、こっち来いよ」
「え、何?今舌打ちした?」
イラついてる土方に引っ張られるように俺はまたゲーセンに入りさっきまで神楽が俺と一緒にと撮ることを促していたプリクラの前にやって来てどん、と背中を押され中に押し入れられた。
「いってぇな。何すんだよ!」
「プリクラ、チャイナ娘と撮れなかったかったからな。俺が代わりに一緒に撮ってやるよ」
はぁ?と顔をしかめる俺を無視してさっさと金入れて準備万端にする。
てかなんでこいつプリクラの扱い方こんななれてんだよ…。
「ほら、来いよ」
「っ…」
あーっもう!そんな顔で呼ぶんじゃねぇよ!
機械の明るい声がカウントを撮って行く。
「ッ!な、なんだよ」
「何がだよ」
その怪しく俺の腰に回された腕のことだよ!!白々しく言う土方は「別に大したことでもないだろ?」とでもいう風な顔をして俺を見ている。
そしてまたカウントが始まった。
「前、ちゃんと向けよ」
「あぁ…。……!!ちょっどこ触ってんだよ!放せよ!」
「聞けねーな」
言い合いをしてる間にシャッター音が鳴る。
にやりと笑いこちらを見てくる土方の手は俺の足の間にあって、しかも俺のバックルに手をかけて…あ、外してるし!
「ちょ、外すんじゃねぇ!!」
「うるさい」
「はぁ?っん、んぅッ!」
口を塞がれざらついた舌が口の中に入ってくるけど、それを押し返そうと必死になってたらカシャっとシャッター音が聞こえた。まさか、と思い抵抗も止めて土方を見たら、にやりと笑う顔がそこにはあった。
これ、もしかして、チュープリ?
まさか、な。
「出来上がりが楽しみだな」
「っんン!」
鼻歌でもしそうなくらい上機嫌な土方は俺のズボンの前を前回にすると形をなぞるようにモノを触る。それがすげぇエロい手つきで触ってくるもんだから思わず反応しちまって、でも土方の言葉に俺は言葉も出なくなった。
「これだけで感じてんのかよ。まだ撮り終えてないんだぜ?」
「………え…」
「ほら、後三枚。フレーム選べよ」
もう1回ほらっていうついでに俺のモノを下着越しに強く握ってきた。そんなことされたら力が入らなくなって出来ねーだろ!って言う力も無くなって膝から崩れ落ちる俺を土方が俺の脇の下に腕を入れて支えこむ。
それでも手は俺のモノから離さないんだな。
「しょうがねーな。俺が選んでやるよ」
と画面をタッチしていく土方。
何なんだよその上から目線はよ!!
動かない身体を一生懸命動かし土方から逃れようと身じろぎするけど全然びくともしない。逆に力を余計に入れられてしまった。
「〜〜〜ッ!離せよ!」
「ンなことしたらお前逃げるだろ」
「ったりめーだろっ」
なんて言って睨んでみるけど「煽ってんのかよ」って軽くあしらわれてしまいなんの効果もない。自分でも分かってるよ。今の俺、涙目になってんだろ。
抵抗しても無駄だと分かり仕方なく素直に土方の手を感じる。
→A
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