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「なし子って結構筋肉あるよなぁ」


6話

ゆったりとした午後早番でバイトを終え事務所に来ていたレオと話していた
「ん?まあそれなりに鍛えてたからね〜」
「今はちげーの?」
「波紋の修行終えたとともに鍛えるのやめちゃったからなー」
「因みにどんな修行なの?」
「1秒に10回呼吸するとか、
 いきなりイタリア連れていかれて油まみれの穴に落とされたりとか」
「待って何の修行それ」
波紋の修行で呼吸が大事なのはわかるけど後者はなんだ!?と驚くレオ
「ホントそれな、落とされたときはあらゆる毛根消滅させようかと思った」
「ナニソレコワイ」
「ははっまあ鍛えるのやめてから腕の筋肉は残ってるけど
おなかと足はちょっとプ二ってるかな〜」
「それでもスゲーよ、昨日だって俺のこと引っ張って助けてくれたし」
昨日…血の眷属と交わった時に間一髪でレオを引っ張り助けた事が思い浮かばれる
「あれはレオが力んでなかったからだよー」
「でもぐわって!すっげー力だったじゃん!」
「そお?」
「なんならよお、腕相撲しねーか?腕相撲」
背後からザップが現れた
「腕相撲ぉ?」
「おう、負けた方は飯奢りな」
「ううぇあーズルとかはなしですよー?」
「よし、陰毛まずはテメーだ」
「俺も巻き込まれてる!?」





「レオー、レオーってばー仕方ないよー年も離れてるし、体格も違うし、な?」
「瞬殺…」
ベソベソと落ち込んでいるレオ、手を握りあってスタートの号令した瞬間負けたのである
容赦ないザップ。大人げないぞ、ザップ。
「よーし、次はなし子!テメーだ!!」
「レオの仇とったるぞー」
そのままだと動きずらいPコートを脱ぎTシャツになるなし子
「・・・」
そんななし子を凝視するザップでもその視線は顔から少し下である
「どーした?」
不思議に思い声をかけると
「オメー背と顔の割に結構あんだな」
「あんたなに言ってんだ!!!」
ザップのその視線はなし子の胸元だった
非常識極まりない先輩の言葉にレオは反射的にツッコんだ

「気にしないでレオ」
「でも、」
なし子はドンッと肘をテーブルにつけ

「勝ったらセクハラで訴える」

とても殺気のこもったにへらっとした笑顔に顔が引きつるレオ

「上等だオラァ!」
ザップも負けず劣らずドンッと肘をつけた
「んじゃあ行あすよーレディー……「3人とも何やってるんだ?」ゴー?」
「あ、スティーブン腕相撲だよ」
「うごぉお!?!?」
ドゴオッッ!!
勢いよくザップの腕はテーブルへと叩きつけられた
「やったー勝ったー!!」
「今のはナシだ!!!認めねー!!」
「勝負中に気を抜くのが悪い」
「いや、なし子思いっきり気抜いてスティーブンさんの方見て答えただろ!」
「それなりに衰えてないってことかな〜?」
「テメーイカサマしただろ!ぜってーそうだって!」
「と、言うことでザップ、訴えまーすゴチになりまーす」
「んだと!?!?!」
「往生際が悪いっすよザップさーん」
ヤダヤダとだだをこねるザップとそれを落ち着かせようとするレオ
そんな二人を見ながら
「つかスティーブンわざとだろ」
「なんの話かなぁ?」
と会話をする2人
「もう一戦だ!!!」
「4人とも何をしているのだ?」
さきほどまでパソコンを操作していたが
スティーブンも近づいたことで気になったのだろう
ワクワクとこちらを伺ってるクラウス。
「あ!クラウスさーん!ザップが腕相撲したいらしくて!どうですか??」
なし子が笑顔でクラウスに声をかける
「ちょっ!!おま!!!」
「ふむ、遊びといえど勝負、全力で行かせてもらおう」
「ちょ、旦那!たんま!!たんま!!!」
相手がクラウスになり青ざめるザップ
だが強制的に手を握らせられる
そしてそんな美味しい状況になり
なし子はそれはそれはとてもいい笑顔で言い放った



「レディー・・・・ゴー!」





その後ザップは肩が脱臼した



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bkm
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