補佐官殿と極楽地獄巡り
結果、天ちゃんの件は今回に限り不問。
天ちゃんを採用した店舗にはしゅうごう地獄のお偉いさんが、厳重注意をする。ということに落ち着いた。
あとから分かったことだが、この件以降賽の河原には定期的に女性の獄卒が様子を見に行き、母の様にしているらしい。
健全な子供には必要なものである。
「あ、そうそう。
新人さんが来たのなら恒例の地獄巡りをしなければいけませんね」
「地獄巡り…?」
「えぇ、極楽地獄巡りです。
天国警察と言えど地獄の烏天狗警察や、捜査協力をする場合もありますから。
知っておいてもらわないと困ることもあるので」
「はぁ…」
地獄巡り…って物騒だけど…
「あぁ、そうそう、
日比野はグロ耐性あるよな?」
「は!?
そ、そりゃ警官ですし多少は…」
「なら良かった。
…吐くなよ」
う、うわぁ〜〜〜〜〜行きたくねぇ〜〜〜〜〜!
「あれくらいで吐かれてはあの世で警察なんか出来ませんよ」
「鬼灯くん…咲良ちゃんは女の子なんだから…」
「女性ならもうひと方はいらっしゃるじゃないですか」
「いや…うん…あの子は規格外かなぁ…」
三橋さんのことだこれ。
「俺このあと別件で不喜処行くんで案内いつも通り頼みます」
澤村さん!?嘘でしょ!?
「えっちょ、澤村さん!」
「えぇ構いませんよ。
ちょうど今から八寒地獄以外の視察に行く予定ですし。ついでに案内もしてしまいましょう」
「えっ」
二人で?マジ?キツイよいきなり二人は。
ていうか怖ぇよ。
「ご不満ですか?余り人見知りがあるようなタイプには見えませんが?」
「滅相もございません!」
こわっ、こわい!
こちらをちらっと見た時目が光った!!
「それでは向かいましょうか。
極楽!地獄巡りの旅!」
「うーん心配だなぁ…
鬼灯くんスパルタだし…」
補佐官殿と極楽地獄巡りグロ注意って事は…
そういうことだよね…?
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