暗いまま そのまま

誰もいない運動場の端の池の
無警戒の鯉に石を投げつける
あの卑屈な子供のまま育って
誰からも咎められずに大人になりたかった

誰も甘やかさなくていいから
僕の事を白い目で見て
口も利かないでおいてくれ
あいつとは関わるなって言いふらしてくれ

そんな少しの苦痛に耐えているふりをして
可哀想なぬるま湯につかったまま
生きていたかった
そんな風に 生きてみたかった

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