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あの後、落ち込んでいる社長を落ち着かせて帰ってもらい。

俺は部屋でボーっとしていた。

「アリババくん、大丈夫?」

アラジンが心配そうな顔で見上げてきてくれて、俺は彼の頭を撫でた。

『大丈夫さ』

そう言って俺は立ち上がり、出かける準備を始める。

「アリババ君、どこ行くの?」

アラジンが首を傾げて聞いた。

金は沢山必要なのは明らかだ、それにあのバカは利子だのなんたら言って多額の金を要するだろう。

もちろんそんな大金は持ち合わせてないし、数日でそんな多額の金を稼げない。

するとなると短時間で多額の金を集める方法で俺が考え付くのは一つしかない。

俺はニッと笑って答えた。

『ちょっと迷宮(ダンジョン)行って稼いでくるよ』

ちょっとかっこよく決めたつもりがアラジンは更に首を傾げた。

「迷宮(ダンジョン)って?」

『へ?』

「へ?」

二人一緒に首を傾げた。

『もしかして知らないの?』

そんなハズはないと思っていただってそれを知らないのならアラジンの首にある笛の存在はおかしくなる。

俺はそれを指さし言った。

『それ持っているから知っているかと思っていた』

そう言えば、アラジンはそれを持って「これ?」

どうやらアラジンは本当に知らないのらしい。

俺はアラジンに迷宮について教えることにした。

『迷宮ってのは謎の遺跡群でそこには多くの宝があるんだ。不思議な力を持つ宝は特に貴重で、大国も狙ってるらしい。』

そして俺はアラジンの笛を差して言った。

『そしてその宝の最高峰が「ジンの金属器」と言われているんだ』

そう言えばアラジンは金属器の話に反応を示した。

「それだよそれ!!」

アラジンの興奮ぶりに俺は驚いた。

「ぼくはその「ジンの金属器」を探していた所だったんだよ!」

『それじゃないのか?』

俺は笛を指さす。

「これは違うよ「迷宮」じゃなくて、部屋から出た時に拾ったものだから。」

『部屋?』

「うん。というのも、僕とウーゴくんんは「地下のがんじょうな部屋」にいたんだ。」

「外へは出られなかったけど、ちょっと前にやっと外へ出られてね。でも、ウーゴ君は首から上が出られなかったんだ。」

『?』アラジンの言葉の意味が理解できない。

「ねぇ、「ジンの金属器」は迷宮にあるんだよね?」

圧倒的な雰囲気のアラジンに押されながら俺は答えた。

『あぁ』

アラジンは俺の答えに満足そうに微笑んでスクッとその場で立ち上がった。

「ぼくをそこへ案内しておくれよ!」

ポカーンと唖然としてしまった。

実はちょっと前から感じていた、彼は少し人と違う所がある。

それは別にジンのことじゃなく、何も知らないことでもない。

それは彼を取り巻く空気だと俺は肌で感じていた。

(おもしれぇ!!)

俺もその場から立ち上がり、アラジンの手を握る。

『もちろん。』

だって俺ら・・・。










『友達だろ?』

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