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誰もが思った。

はやく誰か助けろッ!!

そんな中、場違いな声が響く。

「おい、お前ッ!はやく車をだせ!!」

「チャンスだ!砂漠ヒヤシンスはエサを食ってる間は動かん」

エサ?それはなんの事を言っている?

それは・・・・・。

あの女の子の事だろうか?

そして男はまるで呪いの言葉を吐くように、悪意の塊のような言葉を吐いた。

「あんな小さいエサでは、すぐに食い終わっちまうだろうがな。」

少女の母親がわが子を助けんと穴に身を投じようとするが、男が彼女を止めている。

そしてまたあの男の声が聞こえた。

「あーーー・・・泣くな女よ。あの子供の代金ならワシが払ってやるから」

誰もがその言葉に驚愕ているところに手がスッと真上に上がり、そして振り上げられた。

バシッ

ドサ

見事に決まった手刀が男の首裏に決まった。

そして男は気絶して倒れる。

倒れた男の元に一人の少年が駆け寄る。

『よし、気絶確認!!』

神々く輝く笑顔の少年アリババだった。

誰もがその光景を唖然にみているのを尻目にアリババは男の元から離れて酒樽を担ぎ上げる。

そして彼は一直線に砂漠ヒヤシンスの元へと向かって行った。

その光景をボーと見ていた男がハッと正気に戻り、彼に声をかけた。

「…ア、アリババ!!なにしに行くつもりだ?」

アリババはその場にピタリと止まり、顔だけ振り返り答えた。








『助けに行く以外になにしに?』 

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