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簀巻きの連行事件から数日後、私はとある村に来ています。
そうです、ここがあの変態野郎の根城がある村だそうです。
タルカスとブラフォードの情報ですから間違いないでしょう。
なにより・・・・。
『こんな悪趣味な城に住むなんてアイツだけだからなッ!!』
よくもまぁ、豪勢とは言ってもこんなかび臭そうな城に住めるもんだ。
アイツがいかに外見だけを見つくろうとしている考えが見て取れるわ、アホめ!!
えッ!なんか何時も様子が違うって?
もうヤケだよヤケ!!
如何逃げようたって、あの波紋馬鹿どもからは逃げられないんだ。
たまりにたまったストレスをそこら辺のゾンビで発散しているところさッ!!
途中でゾンビから助けたポコって言う少年のお姉さんを探して、ついでに来てやっただけの事。
まってろ、ポコのお姉さん(美人)
「キャーーーーーーーーーー。」
「ハァ、ハァ!!」
息遣いの荒い男の息の音と女の悲鳴が響く城の中。
周りの静止の声をすべて無視して飛び込んだ。
『キモいんだよゴラァああああああああああああ!!』
私の眼中にあるのはうら若き美少女とそれを襲っている変態ゾンビだけである。
見事、波紋入りの私のキックが相手に入った。
蹴ったついでに奴の被っていた麻袋が破れて、ブサイクな面を見た瞬間はゾッとした。
蛇とかどうゆう事?中国雑技団だってそんな事しないぞ!!
とまぁ、変態の事は後回しで・・・・。
『大丈夫?』
私は倒れていたお姉さんに手を差しだそうとした時、スピードワゴンの声が聞こえた。
「ジョースターさん!!後ろッ!!」
その切羽詰ったような発言に頭を傾げた。
今まで聞いたことのない焦りの声に嫌な予感がしているような、してないような。
そう思いながら、ゆっくりと指示された後ろを見た。
暗い空間でも月明かりさえあれば輝きを持つ、金色の髪がなびいていた。
闇に綺麗に映える赤の瞳を私は知っていた。
「ジョジョ・・・。」
地面を這うような、ねっとりとした言い方を私は知っていた。
「会いたかった・・・。」
(しまったぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!)
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