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『いや、本当にやめてくださいって!!』
「なにを言う!!奴を倒すのは君の使命だろうがッ!!」
『破棄、破棄します、いやマジでッ!!なんで私が好き好んでアイツに会いに行かなくちゃなんないのッ!?そんなり会いたいならツェペリさん一人でいけばいいじゃない。』
「お前でなくてはならないのだッ!!」
『じゃぁ、アンタのチベットの辛い修行はなんのためにあったのよッ!!人に任す前に自分で行けや!!』
どうもみなさんお久しぶりです。
冒頭の会話がニートと母親みたいとかそんな適格な発言はいいです、十分ですから。
なんでこんなことが起こっているのか説明すると、ツェペリさんが事もあろうがディオの屋敷に乗り込むと言い出したのであった。
まぁ、私は自慢じゃないが彼の口から「ディ」と発音した瞬間に逃げたんだけどさ。(スピードワゴンがちゃんと後で教えてくれました)
屋敷に帰ってベットで縮こまっているとツェペリさんがやってきてこうなったと言うわけさ(泣)
『何があっても私はここから動きません、絶対に絶対に!!』
そう断言すると、ツェペリさんは大きくため息を吐いて部屋のドアに向かって歩いて行った。
その姿をかぶった布団の隙間から見ていた私は「勝った」と思った瞬間だった。
ツェペリさんはドアに手をかけて言った。
「しょうがない・・・こんな手は使いたくなかったんだが。」
そう言ってドアをバッと勢いよく開いてみせた。
そして私のドアの前に数人の人物が立っているのが見えた。
「その子かね、ツェペリ」
三人の中心に立った男が言った。
その男にツェペリさんは丁寧なお辞儀をした。
「はい、老師トンペティ。」
その名前を聞いて、一瞬で悟った。
(汚ねぇマネをしてくれたな!!)
瞬時に窓の部屋から逃げようと思ったが、すぐに拘束された。
ストレイツェオとダイアーによって布団で簀巻きにされた。
『お前ら、卑怯だぞ!!よってたかって男のお前らが女の私を真っ先に遅らせるなんて・・・男として情けないとは思わないのかゴラァ!!そんなんだから、女一人にもモテないでいそいそと修行なんぞと明け暮れてられるんだよ!!』
「「「・・・・・・・・・・・。」」」
私が暴れて動こうとすれば、波紋を流しているのかビクともしない簀巻き布団に苛つきを覚えた。
そしてハッとして見てみれば、抱え上げられて目があったタルカスとブラフォード。
よっしゃ、奴らならと思って叫んだ。
『助けて!!』
そう言えば奴らは涙ぐみながらハンカチを振った。
お前ら、何処でそんなハンカチ手に入れた・・・てかソレ私のだろう!!人のモノ捕るな。アホが!!
「ジョナサン様。ディオに勝てるように我ら屋敷から応援しております。」
『お前らが戦えアホがぁああああああああああ!!』
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