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唐突で申し訳ないのだが、どうやら私にもモテ期と言うものが来たらしい。
…否、別に自意識過剰とかそんなんじゃなくてさ。
最初は自分でも思ったさ、あの変態野郎のせいで敏感になっているだけだって。
でもさ・・・・。
「どうかしましたか?ジョナサン様」
「ジョナサン様?」
どうして私の下にこの二人がそれもほほ笑みを浮かべているのでしょうか?
『大丈夫、すっごい元気だから・・・髪の毛巻きつけるの止めて』
ベシッと自分の手に絡みつつあったかの身の毛弾けば、シュルシュルと髪の毛が何故だか哀愁を漂わして主人の下へと戻った。
「ブラフォード、お前の髪の毛が気持ち悪いからジョナサン様の機嫌が優れないのだろう」
「何を言うかタルカス筋肉だらけの体がきっと気持ち悪いからだ。」
そうです私の前にいるのはディオが私に対する嫌がらせで送ってきたゾンビの二人である。
いや違うな・・・ゾンビだったと言うべきだろうか。
ここまでに至った経緯を簡単に話そう。
変態ディオくん私に刺客を送る
↓
ブラフォードとカルタス現る
↓
その時、丁度一人だった私大ピンチ
↓
そうだッ!!この前スタンド発現したじゃない
↓
バッドロマンス君にきめたッ!!(某アニメ風に)
↓
バットロマンスとゾンビ対面する
↓
相変わらずのM姿に自分、ゾッとする
↓
その間にバッドロマンスが薔薇のつたで二人をグルグル巻きにした。
↓
ついにドMが終わったと思いバンバンザイ
↓
そしたらいつの間にかゾンビがゾンビじゃなくなった
との事である。
どうやら私のスタンドであるバットロマンスは時間を戻せる力があるらしい。
あれ?どこかで聞いたような能力なような。
まぁ、気にしないでおこう・・・・それよりも
「ジョナサン様」
「ジョナサン様」
・・・・・・・・・・なぜコイツラここにいる?
『あのねぇ、君たちもうゾンビじゃないし自由なんだからもっと人生を謳歌したら?』
鬱陶しいから離れてくれないかな?と遠まわしで言ってやれば、二人は驚いた顔をした。
えっ!なに?
「何を言いますかッ!!ジョナサン様。このタルカスとブラフォード、ジョナサン様に一生の忠誠を誓うつもりです。」
『えぇーーーーーー!!正直、重いよ』
思った事を口にすれば大の大人がソワソワしだして、正直引いた。
ブラフォードは私に一歩近寄った。
「ですが我々はジョナサン様にこの身を救っていただいた身。ジョナサン様に必要とされないなら死ぬほうが良いのです。」
そう悲しそうな顔をして言葉を発するが、彼の髪はうねうねと動いて私に絡みついてくる。
ちょ、やめてッ!!
『分かった!!分かったから・・・その髪で人を拘束するのはやめろ。』
本当にある意味、嫌がらせだぜ・・・あの変態野郎め。
『ハァー・・・・いいよ。好きにしな』
そう言葉にした瞬間、二人がまるで拾われた犬のように嬉しそうに笑ったのを見て私はまた引いたのであった。
いや、だってあの図体だよ!!
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