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手口の残虐性は他を寄せ付けずッ!!
動機!正体!真相は一世紀たった今も闇の中の謎!
ロンドン中を恐怖のどん底に突き落とした男!
究極の殺人鬼!
JACK THE RIPPER
切り裂きジャック!!
ホワイトチャペル街にはビック・ベンの鐘の音が響く。
ボォーンという重苦しい音は深夜の街に響き、一層恐怖を引き立てる。
そんな暗闇の中で一組の男女がいた。
女は怯えた表情で男に話しかけた。
「あぁ!もうこんな時間!早くおうちに帰らなくちゃ」
そう言った女に男は驚いた顔をしていった。
「なんだって!?まだこんな時間じゃないか!どこか行こうぜ!」
そう言った男の誘いの言葉を聞いても女は首を振るばかりだ。
女の頭の中には恐怖の事件があるからである。
女は怯えた表情のまま男に言った。
「でもあたし怖いわ…あの…新聞のアイツが・・・」
「新聞のアイツって…アイツって誰だい?」
そう男が言ったのを女は信じられない目で見た。
新聞にも載っていると言うのに目の前に知らないと言う人物に驚いていた。
「切り裂きジャックよォ!知らないのォ!!手術用のメスみたいなので女性を狙うって話よォ!内臓を壁の額縁に飾ってあったて話を聞いたわ!おお!恐ろしいッ!」
それを聞いた男はハハッと笑った。
それを信じられない目で女は見た。
男は今も笑ったままで、女に言った。
「恐ろしいッ!?恐ろしいだって?バカ言うんじゃないと!君はさっきから・・・・・。」
そう言った男の雰囲気が変わったのを女は感じた。
「そいつと話をしているんだぜ」
そう言って男は何かを手に持った。
それは暗闇でもはっきり分かる、刃物だと女は理解した。
だけど突然の言葉と行動に女の頭はついてはいかない。
女は絶句してしまって、言葉が出なくなる。
それを知っているかのように男はニィッと不気味に笑った。
「この夜遅くまで遊んでいる堕落している女がァーーーーーーーーーーーッ!!」
そう言って男は女に飛び掛かろうとしようとした時だった。
『このッ・・・・ド腐れ外道がぁ!!』
そう声が響いた瞬間、見事決まった横蹴りにジャックザリッパーは横に吹っ飛んだ。
ジャックを蹴り飛ばした人物は体制を立て直して、スタッと地面に足をつけた。
『大丈夫?お嬢さん・・・・』
そう言ってその人物は襲われかけた女を見た。
女は唖然としていたが、自分が助けられたと認知してハッとした。
「は、はい。」
そう女が言ったのに満足したその人物は『よかった』と言ってそのまま、ジャックの元へと行った。
ジョナサンはここ最近、ロンドンの街をはっていた。
それは幼気な少女達を襲う変態野郎こと・・・ディオを倒すためである。
決して夜なら奇襲が出来そうとかそう言う事じゃない。
そしてロンドンの街をはって数日、ようやく見つけた女性を襲おうとする変態野郎を見つけて。
彼女はすぐさま奴に蹴りを入れたのだ。
ただ一つ、問題があった。
その時、丁度月明かりがない状態だったので彼は相手の顔を見ないで攻撃したのだ。
もう一度言おう、相手の顔を見ないで攻撃したのだ。
『やっぱりな・・・この変態野郎がついに女性に手を出したのが運のつきだったな。』
だからジョナサンは今、自分が倒した男をディオだと思っている。
哀れな男である。
「・・・・・・・・・・。」
ジャックは何も言わない・・・言えないというか。
完全に気絶している。
波紋を浴びてしまった彼は見事に気絶している。
だけど、その様子も知れないジョナサンは胸倉を掴んだ。
『黙ってないでなんとか言えゴラァ!!』
ブンブンと凄まじい力で振れは気絶している人間の頭は以上に振られるのだが、見えないジョナサンは気づかないのである。
その時丁度、雲に隠れていた月が現れてジャックの顔を写した。
『・・・・・・・・・・誰?』
まぁ、当然の反応である。
間違えちゃった☆
その後、恐怖の殺人鬼ジャックザリッパーはジョナサンの手によって変質者として警察に送られた。
その本人である彼はその夜の出来事がトラウマ化して女性を見るだけで悲鳴を上げるヘタレとなって、この事件は幕を閉じたのであった。
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