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スピードワゴンは病院に来ていた。

理由は彼が尊敬する一人の人、ジョナサン・ジョースターの見舞いの為である。

先日、目が覚めたと連絡があってすっ飛んできたのだ。

きっとジョースターさん入院先で心細い思いをしているんだろうなぁと勝手に想像しながらスピードワゴンはジョナサンの病室に入ったのであった。

アハハハハハ

ウフフフフフ

そこは目くるめく禁断の園・・・ではなく女性同士が楽しくお話をしている現場だった。

『それにしても綺麗になったね・・・エリナ』

「まぁ、綺麗なんて・・・」

『私は本当の事を言ったまでだよ』

おい、ナースをナンパしてるなよ。と脳内でスピードワゴンが突っ込んでしまったのは仕方ないと思う。

つい先日まで大量失血で峠を迎えていた人が今じゃ、ピンピンで病院の看護婦と楽しく話しているのである。

羨ましい、男として本当に羨まし・・・ごほん、ごほん。

ジョナサンはやっとスピードワゴンの存在に気付いて、軽く手を挙げた。

その手はディオに刺された手で痛々しく、包帯が巻かれていた。

「ジョースターさん、傷の方は大丈夫かい?」


そうスピードワゴンが聞けばジョナサンは何時ものように笑った。

『塞がったんだけど、傷は一生残るらしい・・・仕方ない事だけど。』

そう言って顔を伏せるジョナサンにスピードワゴンが慰めようと声を出す前に隣にいた女がジョナサンの手を優しく握った。

「あぁ、ジョナサンの綺麗な手が・・・」

そう言ってジョナサンより泣きそうな顔をした女にジョナサンは優しく笑いかけた。

『大丈夫だよ。エリナ・・・』

なんでだろうあの二人の周りには百合の花が咲き乱れている気がするのは私だけだろうか?(by管理人)

終いにはスピードワゴンを無視して二人でお茶をキャッキャ言いながら飲んでいる。(ス●バの女子大生か・・。)

そんな空気をなんとか気に抜けようと思ったスピードワゴンは違う話題をだした。

「ジョースターさん、ディオの事なんだが・・・。」

ガシャァアンッ!!

ジョナサンの動きがピタリと止まり、彼女の持っていたカップがするりと落ちた。

「ジョナサンッ!!」

エリナが切羽詰ってそう呼べば、ジョナサンの顔は見る見る暗くなっていく。

ヒュッと音でもなったんじゃないかってぐらい、一気にジョナサンの頬がこけた。(分かりやすく言えば、明日のジョー的な?)

それを見たエリナはキッとスピードワゴンを睨み付けた。

美女の睨みは通常の三割増しなのでスピードワゴンは一瞬、たじろいだ。

「私が折角、ディオの事を思い出さないようにしていたのにッ・・・。」

「す、すまねぇ。」

すかさずスピードワゴンは謝ったがエリナの怒りは止まる事はなかった。

スピードワゴンと扉の外まで押していって、飛びらを閉めるようと手を駆けた。

その時、スピードワゴンを見る目が冷たかったと後に彼は語るであろう。










「ジョナサンが精神的に回復するまで、面会謝絶ですッ!!」

ディオ、怖い。

ディオ、怖い。

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