14
私はその日、屋敷で自分の部屋で本を読んでいた。
だけど本の内容は頭には入らず、頭にあるのは父の事についてであった。
ただの風邪ならいい、そう思っている。
スピードワゴンに頼んだ事がそのまま私の想い過ごしならいいと何度も思った。
それはどうゆう意味なのだろうか?
私は知っている、解毒薬がある事を・・・。
私は知っている、父が元気になる事を・・・。
なぜ私は心配している?
そう思っている自分の手が震えるのが分かった。
恐れているのか?
それなら私は一体何に恐れているのだろうか?
ディオが恐ろしいのだろうか?
いや、私は彼に対する恐怖心は特にない。
では、私は一体何に恐れているのだろうか?
私はいったい・・・・。
『そうか・・・。』
私は恐れている。
ディオが犯人とバレてすべて終わる事を・・・。
私は恐れている。
ディオが屋敷から去ってしまう日を・・・。
私は恐れている・・・・。
コンコンと扉がノックされる音が響く。
『・・・・・どうぞ』
ガチャ
私が声をかけたら開かれる扉、その中から出てきた人物と私は目があった。
「やぁ、ジョジョ」
彼は今日も相変わらず私の嫌いな彼だった。
『・・・・・・ディオ』
彼が私の知らない人間になる事を・・・。
[*prev] [next#]