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カランと音を立てて、手からスプーンが落ちた

「こら、ジョジョ。行儀が悪いぞ」

そんな事を言った父の言葉がまったく頭に入ってこない。

それより、重要な言葉を数秒前に彼の口から聞こえたのだった。

『父さん…誰を養子にするって?』

少し怒っていた父だが、私の質問にちゃんと答えてくれた。

「ディオだよ。ディオ・ブランドー」

二度目に聞くその名前に私はとてつもない絶望を感じた。




それから数時間後の真夜中。

人々が寝静まったというのに、ジョースター家の広大な庭には一匹の犬と一人の青年の姿。

青年は落ち込んだ様子に犬は心配そうな鳴き声を出す。

「クゥ〜〜〜ン」

青年はその声に気付いて、その目に愛犬を映し出し口を緩めて撫でる。

甘える犬を眺めながらも青年はどこか遠い所を見ていた。




私、ジョナサン・ジョースターは前世の記憶があった。

なんで?と聞かれてもなぜだろうとしか返せない。

しかもその記憶は今から百年以上の未来の記憶で小さい頃はその記憶に悩まされたもので。

だが体と共に、精神も成長した私はやっと記憶の整理ができた…その矢先の今日の出来事。

「ディオ・ブランドー」

その名前には聞き覚えがあった。

今じゃなくて、前世の記憶で…。

「ジョジョの奇妙な冒険」それは前世で知っている漫画。

そこまで言ったら気づくだろう。私の名前はジョナサン・ジョースター

そう。ディオに首から下を奪われるのはこの私なのである。







『そんなアンパンマンフラグは嫌!!』

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