25 世界からお前みたいな人間が消えてくれることを心から願う






そこは知らない場所だった。

いや、冗談とかじゃくてさ・・・・。

私の目の前には見たこともない風景。

周りの景色を見渡して、ココは日本じゃない事を心の中で悟った。

「よく来たな、綾部沙羅。」

まったく聞き覚えのない声が背後から聞こえて私は振り返る。

そこには顔は見えないが、明らかに見覚えのない人物がいた。

『どうして私の名前を?』

そう聞けば男は笑い出した。

「フ、フフフフフフフフ。これを見てもそう思うかな?」

そう言って奴は目深にかぶっていた帽子を取って私にその顔を見せた。

『あ、あんたは・・・』

「ようやく気づいたか」




(誰だろう?)

自慢ではないが、沙羅は異性に対して全く興味などなく。

その例外が愛するアンジェなのであって、どんな奴でもところどころに忘れるとゆう特技を持つ。

彼女曰く、人間の限りある記憶の中で不要な物はすぐ捨てなきゃ勿体ないらしい。

そうとは知らない空しい男、J・ガイルは相変わらず汚らしい笑みを浮かべて喋り続けた。

「虹村に頼んで正解だったな、アイツのスタンド能力は便利だ」

『・・・・・スタンド?』

聞き覚えのある名前は差し置いて、沙羅は聞き覚えのない言葉に反応した。

それを聞いたJ・ガイルは嬉しそうに、下品な笑いをした。

「へへ、波紋を使うからてっきりスタンドを知っているかと思ったが・・・どうやら違うらしい」

そう言って立ち上がって、沙羅に一歩一歩と近づいてくる。

『・・・・・・・・。』

目の前に自分より遥かに大きい男が立っているというのに、沙羅は逃げもせずただそこに立っている。

J・ガイルの事なんてまったくも興味ないと言った感じが彼を苛立たせた。

「お前にはあの時さんざんな目に合わされたからな・・・お前の変わりに何人もの日本人を犯したが俺の気持ちは何も晴らせやしない。」

それを聞いた沙羅の手がピクリと反応したのをJ・ガイルが気づく事はなかった。

ただ彼は目で飄々としている表情を一気に恐怖に変えたかった、彼は恐怖に引きつる女を犯すのが何よりも好きだからである。

『・・・・・・・・。』

だけど彼の予想とはおお違って目の前の女の表情はピクリとも動かないどころか、その視線は一向に彼の方へと向かない。

それがより一層、彼の琴線に触れている、それを知ってか知らずか沙羅はフッと一瞬笑ったような気がした。

「だから俺は今ッ!!ここでぇ!!お前を犯すんだよ!!」

その手が沙羅の体に触れようとした瞬間だった。

ドガッ!!

「・・・・・・・・・・。」

『・・・・・・・・・・。』




「へっ・・・残念だったな」

目に見えない速さで突き出された沙羅の拳は狙い通りJ・ガイルの顔面一直線だったのだが、それは急に止まった。

腕に触れて止められたわけでも、ガードされたわけでもない。

沙羅の手は何もない空間で止まったのだ。

それを見た沙羅の目が一瞬、見開いたのを見てJ・ガイルは絶大な高揚感に襲われた。

「ただの波紋使いが俺のようなスタンド使いに勝てると思っているのか?」

そう言われた瞬間、沙羅の手は上に上がる。

そしてそのまま体は上へと上げられ、足が宙を浮いた。

J・ガイルは汚らしい笑みを浮かべる。

「今日と言う日をどれだけ待ったか。四年前のあの日、お前に邪魔された瞬間からいつか絶対お前を犯してやると思ったッ!!」

彼の興奮は収まらず、口から出た唾が沙羅の顔に掛かった。

『・・・・・・・・・・。』

「さんざん、犯してから殺してやるよ!!だからな・・・・・・」

J・ガイルは汚らしい言葉が出るその口を沙羅の耳元へと持っていく。














「いい声で鳴いてくれ」

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