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と、言ってもまだ傷心の私は素直に城へと帰らずに適当に遊んできたのである。
途中で城に帰らないと気づいたシーザーくんがすっごい不機嫌マックスだったのは言うまでもなかった
てへぺろ★
城へとシーザーくんと一緒に帰ったジョナサンが見たものは、深刻な顔で話しているブラフォードとマリオの姿だった。
そしてマリオが自分達の姿に気付いて声を挙げようとした所をジョナサンがシーザーに気付かれずに手で制した。
マリオの様子に気付いたブラフォードはジョナサン達に気付いて、思ったより早い主の帰還に優しい笑みを浮かべた。
「ジョ『ブラフォード、この少年…じゃなくてシーザーくんはジョナサン・ジョースターに会いに来たらしいんだ。』
ブラフォードの発言を遮って言ったジョナサンの言葉に合点が付いたブラフォードはただ「そうですか」と言ったのであった。
あまり深く追求しなかったのは、先ほどまで落ち込んでいた様子の主が今は嬉しそうに笑っている所を見て彼は何も言わなくなったのであった。
誰よりも何よりも、ジョナサン主義の男であった。
そんなブラフォードの目の前で楽しそうに笑ったジョナサンは言ったのであった。
『なんか応接間に適当に飲み物持ってきて…あとお菓子とか』
そう言いながらニヤリと笑ってジョナサンが見たのはシーザーでそれにムッとしたシーザーは口を開いた
「俺はそんな餓鬼じゃねぇぞ!!」
そう言って反抗した息子にマリオはギョッとしたのである。
なんて事をッ!!と内心で思って声を荒げようとした時、ジョナサンのイタズラな笑みがマリオを止めたのである。
完璧に今の状況を楽しんでいるジョナサンはニヤニヤと自分の息子を見ている姿にマリオはものすごい嫌な予感しかしなかったのである
そして隣で心配そうなマリオの横でポツリと言葉を口にした。
「丁度・・・あの位の歳の頃でしょうか。」
「?」
突然の男の言葉にマリオは首を傾げた。
そんな二人を置いて、ジョナサンとシーザーは一方的なからかいを受けながら部屋へと消えてった。
『まぁまぁ、私から見れば君なんてまだまだ尻の青い餓鬼なのだよー』
飄々とした様子でシーザーと話しているジョナサンの姿を見てブラフォードは笑ったのである
「ジョナサン様の孫であるジョセフ様は、丁度あの位の歳の頃なのです」
その言葉にマリオはもはや何も言えなくなってしまったのであった。
「あの方のあのような嬉しそうな顔は久しぶりに見ました。いつもあの方は私達には計り知れない大きなものをお抱えになっている・・・。」
「・・・・・・・・はい」
その言葉の重みを知っているマリオは重々しく返事をしたのであった
「だから私達はあの方のお力になりたいのです・・・だからお傍にいるのです。ですが」
ギュッとブラフォードは手をきつく握りしめた。
「あの方はその重みの一片もにこちらに分けてはくださらない。それが、とても不甲斐ない」
ですが、あの方は今笑っておられる
私はそれがとてつもなく嬉しいのです・・・と、そう言った男は悔しそうに笑う姿を見てマリオは何も言えないのであった
「貴方の息子さんに感謝します。」
そう言った屈強な男は、弱弱しい笑みを浮かべたのであったからである。
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