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戴冠式の日に私はアントワネットは正式にフランスの女王となった。

今日からだ・・・今日から私と陛下の戦いは始まる。

私は覚悟を宿した目であたりの貴族たちを目に入れた。

この大半を一掃する・・・・そう決心したからだ。

もはや民を傷つけるだけの、役に立たない貴族などいない方がいい。

邪魔な人間はとっとと城から追い出して優秀な人材取る。

そして私と陛下はその人物に目星をつけているのだ・・・・。

さぁ、戦うぞ。




「王侯陛下、こちらの男は男爵でございますが、宮廷付書記官の地位を願い出ております。」

早朝の謁見の時間に始まったのは早速媚売り大会だった。

私は謁見の間にある王侯陛下用の贅沢な椅子座り、そこから見える景色は大勢の人間が私に頭を下げている姿だった。

その光景を目に入れるだけで私の眉間に皺がよった。

コイツらを視界に入れるだけで、身の毛もよだつ

ここにいる馬鹿共は私をデュバリー夫人と同じように、私にさえ媚びを売っていれば自分の望む地位が貰えると思っているのだ。

なんとアホな・・・。

『…侍従長、その男の実績は人柄は?その事につてまとめていますか?』

「は?」

私の発言は思っていなかったのか彼も、地位を願い出た馬鹿な男も、その場にいた者はすべて驚きで顔を上げた。

(はぁ、なんてアホども・・・。)思わず頭を抱えてしまった。

『侍従長…あなたは私にそんな不審な男に王室付きの書記官として推薦したのですか?』

「不審などと、この者は信用における人物です私が保障し『国にとって大事な案件を貴方の「大丈夫」で私が信用するとでも?』ッ・・・」

私がそう言えば彼はショックを受けたような顔をした。

彼は真面目な人間で、それを自分を信じられないと言う発言は傷ついたのだろう。

だけど私はこの事について一切、妥協することはない。

『あなたが信用できないと言う事ではありません、私は言葉だけで重要な事は決めないと言っているのです。』

私はそう言って侍従長から視線を外し、頭を下げるアホどもに向かって言った。

『と言う事だ。今までとは違って私は実績と人柄で見極めて陛下へ送る。実績に見合わない地位を与えるつもりは更々ないし…逆に言えばそれ相応の実績があれば私と陛下から声をかけその職に就いてもらう事もある。』

私がそう言えばざわつく周囲。

それは実績をつめば地位は上がると言う事、だけど私はそんなに甘くはない。

『だけど…不正や横領などあればすぐさまその職、地位をはく奪する事を覚えてもらいたい。あてはまる者は…そうだな。一週間の猶予をやる、それまでに見を改めるか、辞職するかだ。それでも辞めない者にはそれ相応の対処をすると決めに銘じてもらいたい。』

その言葉に辺りはシンと静まり替わった。

『他に私に何か言いたいものは?』

私の言葉に誰も手を上げる者はいなかった。

私は大きくため息を吐いて口を開いた。








『では、今日の謁見はこれで終わりとする。』


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