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父と母は何時も言っていた。

「沙羅、バスケって面白れぇだろ?」

「沙羅、バスケって楽しいでしょう?」

『うんッ!!』

私は笑顔でうなずいて返事をした。

そう言えば、両親は嬉しそうに笑って私の頭を撫でてくれると知っているから。

でもそれだけじゃない、本当に私はバスケが面白くて楽しいと心から思っていたからである。

でも・・・。




ワーーーーーーーー!!

大歓声の中、私はポツンとコートで立ち尽くしていた。

回りが全員、私をみて拍手を送っているのを見てポカンとしている。

そして私は自分の右手首を見た。

テーピングでグルグル巻きにされていて、きっと外したら激痛が走るだろうな・・・。

だって手首の骨、折れてるし。

そう思って、いると相手校の主将が私の下へとやってきた。

「なんでよ・・・何でッ!!手を怪我したのに、勝てるのよッ!!」

そう彼女は知っている、私の手の怪我をその重大さも。

だって。

「どうしてよッ!!」

この怪我を負わせたのは目の前の女なのだから・・・。

全国大会の決勝戦、私は右手を庇っても勝てた。

その実感がふつふつとわいてきて、フッと思わず笑ってしまう。

『こんなもんか、全国大会って……』

笑いがこみ上げてくる、だって私はもう限界を感じたんだ。

一年後の中3になっても高校生になったとしてもコイツらの実力なんて目に見えたものだ。

あぁ、すっげぇ・・・ツマンネェ。

『ガッカリさせないでよ・・・弱すぎ』




そんな中、ある少年に出会った。

面白い少年で私はその子にバスケを教えた。

その子にしかできない、その子らしいバスケを・・・・。

これがきっと彼の最大の武器になると心の底から思った。

そう思えたら、ツマラナイと思っていたバスケが楽しくなって私もやる気が出た。

そんな時だ・・・・。

新任のバスケ部の顧問が私に言った。

「バスケは遊びじゃないのよッ!!そんなプレーをするならとっとと帰りなさいッ!!」

バスケを遊びでやっちゃいけないの?

そう思った。

遊びじゃないバスケの何が楽しいの?









私は楽しくバスケをやってはいけないの?

<反省>
ある日、書いた黒子のバスケ話です。
結構中二病な主人公だったりする。
突っ込みどころ満載な話です。
生暖かい目で見守ってください
中二設定1
何かしらめんどくさい過去を持っている

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